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- 2015/11/16 掲載
VRIO分析とは何か? バーニー教授が考案、「企業内」の経営資源の強みと弱みを知る
事例や図解でフレームワーク解説
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競争優位の源泉を企業独自の経営資源によるものとしてとらえ(Resource based view)、その経営資源や組織能力を分析する際に用いるフレームワークのこと。(1)経済的価値(Value)、(2)希少性(Rarity)、(3)模範可能性(Inimitability)、(4)組織(Organization)の4つの観点から競争優位の源泉を分析する。
VRIO分析の詳細を説明するにあたって、いくつかの用語をまずは簡単に解説しておきましょう。
リソース・ベースト・ビューとは
(Resource Based View of the firm:RBV)
競争戦略の大家である、ハーバード大学経営大学院のマイケル・E・ポーター教授が、5つの力(5フォース)で環境分析を行い、ポジショニング(立ち位置)の重要性を説いたのに対し、オハイオ州立大学経営学部のジェイ・B・バーニー教授は企業が持つ経営資源を分析するアプローチ「RBV」をとっています(※バーニー教授はRBVと5フォースは補完関係にあるとしています)。RBVでは企業はそれぞれ異なった資源が存在するという前提に成り立っており、そうした異なる経営資源を活用することで、競争優位を獲得できるとしています。
経営資源とは(Firm Resources)
(RBVの考え方における)経営資源とは、企業内部にある資源のことです。一般的に、この経営資源は「財務資本」「物的資本」「人的資本」「組織資本」の4つのカテゴリーに分類されるとバーニー教授は述べています。具体的には、企業が利用できる金銭的資源や所有する設備、工場や製造工程で使用するロボット、地理的ロケーション、各種人材育成の制度、社員が持つ経験や判断、人間関係、組織構造や管理、調整のシステムなどが挙げられます。
どのように経営資源を特定するのか
経済価値に関する問い
その企業の保有する経営資源やケイパビリティは、その企業が外部環境における脅威や機会に適応することを可能にするか。
稀少性に関する問い
その経営資源を現在コントロールしているのは、ごく少数の競合企業か。
模倣困難性に関する問い
その経営資源を保有していない企業は、その経営資源を獲得あるいは開発する際にコスト上の不利に直面するか。
組織に関する問い
企業が保有する、価値があり稀少で模倣コストの大きい経営資源を活用するために、組織的な方針や手続きが整っているか。
このVRIO分析を説明した概要図が数多く存在しますが、今回は筆者が最もわかりやすいと感じた経営戦略研究会作成の図をご紹介しました。では次に、バーニー教授の書籍で紹介されている解説をもとに、ソニーやウォルマートなどの具体例を交えながら4つの質問を説明したいと思います。
【次ページ】ソニーやウォルマートの競争優位性はどこにあるのか
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