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- 2019/01/11 掲載
現場の「見える化だけでは終わらない問題」をどう解決すべきか
連載:第4次産業革命のビジネス実務論
独ハノーバーメッセ2018への出展は日本企業狙い?
分かりやすい展示にするために、磁気センサーを駆動部分につけ、稼働状態(サイクルタイム、製造数量など)を測定するデモを紹介。模擬ラインとタブレット、スマートフォン、ウェアラブル端末を設置したデモを見てもらうことで自社の古い機械にも安価に導入可能であることを理解してもらい、実際に操作してもらうことで各種機能の動作、操作性の良さ、データの分かりやすさを理解してもらいたかったそうです。
出展の目的は欧州からの引き合いを得ることというより、日本ではアプローチできなかった日本の大企業などへのアプローチ、メディアに取り上げてもらうことによる知名度向上にあり、実際にその効果が得られたことから2019年も出展予定だそうです。
タイ政府との相互協力がもたらしたもの
また、i Smart Technologiesは旭鉄工が工場を構えているタイの政府とも相互協力しています。2018年5月にはタイの工業省とMOU(基本合意書)を締結。同月にタイで「製造ライン遠隔モニタリングサービス」の提供を開始し、「タイランド4.0」の発展に貢献しています。タイには日系企業の製造拠点が集積し、人件費高騰から生産性向上が求められています。タイのラヨン県にある旭鉄工の工場を拠点に、まず、タイに進出した日系企業に、日本からの遠隔管理や稼働データの自動収集ができる点を訴求し提案を始めています。既に8拠点で見える化の実証を行っているとのこと。
エッジ版投入により、大企業も対象に
この発表は、今後、「製造ライン遠隔モニタリングサービス」のターゲットを従来の中小企業だけではなく、大企業まで拡大することを狙ったものです。クラウドで動作する現在のモニタリングサービスを考えたとき、日本の大規模製造業では自社のデータをクラウドにあげることをためらいますし、工場内での無線などの利用にも制約がありますし、PLC接続などのカスタマイズ要求も発生します。
こういったニーズに対し、よりセキュリティ的に強固なエッジ、有線での利用を可能とするモニタリングサービスを2018年度末までにリリースする予定だそうです。また、従来は光センサー、磁気センサーなどを用い、敢えてOT領域の機器(PLCなど)との接続を行わずにOT領域の情報を取得するという方針であったのに対し、今後はこういった対応も積極的に行っていくと言います。このためにパートナー作りが必要と考えているとのことです。
【次ページ】今後のサービス進化の方向性は「三方良し」
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