- 2013/04/22 掲載
中堅・中小企業、アベノミクスで経常利益DIは向上もIT投資は慎重姿勢
IT投資DIは、今四半期以降のIT投資金額が前四半期と比べてどれだけ増減するかを尋ね、「増える」と「減る」の差によって算出した「IT投資意欲指数」。たとえば、2013年4月時点でのIT投資DIは2013年4月~2013年6月までのIT投資意向を示した「先行指数」となる。
一方で、前回調査時点と今回調査時点を比較した場合の経常利益変化を尋ね、「増えた」と「減った」の差によって算出したのが「経常利益増減指数」(経常利益DI)となる。たとえば、2013年4月時点での値は2013年1月時点と比較した場合の経常利益増減の実績値となる。
調査の結果、前回と比べてIT投資DIは+4.2ポイント改善、経常利益DIは+5.6ポイント改善となった。アベノミクスが推進する金融緩和による円安効果などにより、景気回復への期待が高まった。
経常利益DIはリーマンショック以降では最も高い数値を示したが、その要因についてノークリサーチは、アベノミクスの金融緩和に伴う成果だけではなく、厳しい円高が続く状況下での中堅・中小企業の地道な努力の成果も少なからず関係していると指摘。
また、IT投資DIは厳しい経済環境下での業務効率改善や先延ばしにされていた更新需要などにより2012年8月に一時的に改善したものの、2012年11月の衆院解散が宣言された直後の調査では今後の変化を見越して慎重姿勢となり、再び下落する結果となった。
IT投資DIの2013年4月時点での改善幅は経常利益DIよりも小さく、アベノミクスの成果が中堅・中小企業のIT投資意向を大きく改善させるまでには至っておらず、アベノミクス以外のさまざまな要因を加味して現状を捉える必要があるとノークリサーチでは分析している。
また、年商別でみると、攻めの業績改善は年商5~50億円/年商300~500億円で見られ、IT投資訴求でも有望と指摘。
懸念されていた中小企業金融円滑化法については、金融機関における各種の取り組みや政府補正予算による資金繰り支援策などによって、経常利益の減少要因として挙げる企業の割合は現段階では1割程度に留まったという。
また業種別では、IT投資原資を捻出しやすいのは製造業/建設業で、小売業/サービス業はまだ慎重姿勢が継続していることが明らかになった。
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