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- 2014/01/07 掲載
2014年4月が節目となるIT投資の3つのポイント、負担をメリットに変える2つのポイント
ノークリサーチ連載:中堅・中小企業市場の解体新書
2014年4月が節目となるIT投資上の3つのポイント
多くの企業が新年度を迎える2014年4月は企業経営の面からも、IT活用の面からも非常に重要な節目の年であると共に、今後に備えた取り組みを進めるべきタイミングでもある。その中でも特に重要なものが以下の3つである。- 消費税の増税
- Windows XP/Office 2003のサポート終了
- Windows Server 2003のサポート終了に向けた準備
以下でそれぞれについて順に見ていくことにしよう。
1.消費税の増税
ご存じのように2014年4月からは消費税率が現行の5%から8%に改正される。当然ながら企業がPC、サーバ、業務システムなどのIT資産を購入する際のコスト負担も増加することになる。こうした負担増を回避するため、中堅・中小企業は何をするべきだろうか?以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対して、「消費増税を見越して新規導入や更新を前倒しするもの(複数回答可)」を尋ねた結果である。
「前倒しを予定しているものはない」が約6割であることを踏まえると、逆に消費増税前の前倒し投資を予定している企業が4割に達するということになる。大企業ではボーナス増額などの明るいニュースも一部では聞かれるが、中堅・中小企業を取り巻く経済環境は依然として厳しい。そうした中での「前倒し投資4割」という数字は決して低くない値といえる。無理に前倒しする必要はないが、既に予定や計画があるIT投資であれば、それを前倒しすることを検討しても良いだろう。
2.Windows XP/Office 2003のサポート終了
しかし、PCは単なる「箱」ではないことに注意する必要がある。PCはあくまで業務を円滑に進めるための土台であり、その上で動作する業務システムがあって初めて一定の役割を果たすことができる。そこで以下のグラフをご覧いただきたい。年商500億円未満の中堅・中小企業に対し、「Windows XP対策と併せて実施済みまたは実施予定の事柄(複数回答可)」を尋ねた結果である。
「PC内にインストールする業務システムも更新/刷新する」や「PC内にインストールする運用管理システムも更新/刷新する」を挙げる企業が5割前後に達していることがわかる。
さらにWindows XPと同じ2014年4月でサポート終了するものとしてOffice 2003が挙げられる。オフィス文書は基本的に互換性が保たれており、凝った作りのマクロなどを使用していない限りは技術的な面での障壁はそれほど高くない。
だが、今から移行するとなると対象バージョンはOffice 2010または2013となるだろう。Officeは2007以降「リボンインターフェース」と呼ばれる新しい操作画面を採用している。慣れれば使い勝手は良いのだが、それまでには一定の時間を要する。一般社員の大半が利用するアプリケーションであるだけに、移行費用だけでなく「慣れ」に要する期間も考慮に入れておいたほうが無難だ。
話をまとめよう。Windows XP対策ではPCという「箱」だけでなく、その上で動作する業務システムも一緒に更新/刷新する必要があり、中堅・中小企業の5割前後はそうした選択をしていることになる。
業務システムをまったく更新/移行しない場合は「新しいOS上で既存の業務システムが動作するか?」の確認などの手間が発生する。それよりも「Windows 7やWindows 8に対応した最新バージョンの業務システムに一緒に刷新/更新する」というほうが安全/確実といえるだろう。
つまり、Windows XP対策とは単に「箱」としてのPC入れ替えだけでなく、業務システムも含めた入れ替えと捉えるべきである。そうなると、全体の投資金額も大きくなってくる。そこで1点目の消費増税を加味すると、やはり2014年4月までにWindows XPからの移行を済ませたほうが投資負担を低く抑えられるといえるだろう。
【次ページ】「負担」を「メリット」に変える2つのポイント
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