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- 2015/08/26 掲載
オンラインストレージサービスを有効活用するための「3つのステップ」
OneDrive、Googleドライブ、Dropboxなど
オンラインストレージサービスを整理する2つの軸
ストレージ機器を導入することなく、クラウド事業者が構築/運用するストレージ環境をユーザー企業がインターネットを介して月額/年額のサービスとして利用する形態
上記の定義に当てはまるサービスには多種多様なものが存在する。まずはそれらを整理し、全体を俯瞰しておくことが大切だ。分類の方法には色々あるが、ここでは「利用形態」と「利用対象」の2つの軸で整理してみることにする。
どのような用途で利用するか?をシステム的な観点から分類した軸である。この観点から見た場合、オンラインストレージサービスは以下の2通りに分けられる。
ファイルサーバ型:
社内に設置されたファイルサーバと同じように各PCからアクセスしてファイルの参照/編集を行うもの。
具体例:日本マイクロソフトの「OneDrive for Business」、グーグルの「Google Drive for Work」、Dropboxの「Dropbox for Business」など
ストレージ基盤型:
業務システムなどとAPIを介して接続し、データの格納場所やバックアップ先として活用するもの。
具体例:NTTコミュニケーションズの「Cloudn Object Storage」、アマゾンAWSの「Amazon S3」など
中堅・中小企業が日頃から目にするオンラインストレージサービスの多くは、ファイルサーバ型に該当する。実際、以下のグラフが示すように年商500億円未満の中堅・中小企業で活用されているオンラインストレージサービスはファイルサーバ型のほうがずっと多い。ストレージ基盤型は将来的に業務システム自体がクラウド形態へと移行する過程において普及が進んでいくものと予想される。
一方、利用対象による分類は「誰が利用するのか?」といった観点に立ったものだ。この場合には以下の2通りに分けることができる。
個人向けサービス:
主に個人が利用することを想定したサービスである。具体例としては「Amazon Cloud Drive」「iCloud」「Evernote」「Bitcasa」などが挙げられる。
企業向けサービス:
複数の社員が社内外からさまざまなファイルを登録/閲覧し、互いに共有することを想定したサービスである。複数のID/パスワードを発行できるアカウント管理、ファイルの登録/閲覧の許可/禁止をアカウントごとに指定できるアクセス権管理など、個人向けサービスと比べて、セキュリティ関連の機能が強化されている。先に述べたファイルサーバ型とストレージ基盤型の具体例はいずれも企業向けサービスに該当する。
オンラインストレージサービス活用に際し、中堅・中小企業の多くが悩むのが「ファイルサーバ型において個人向けサービスと企業向けサービスのどちらを選ぶべきか?」だろう。以降ではその点について調査データを踏まえながら考えていくことにする。
「管理/統制できていない個人サービス利用」に注意
まずは中堅・中小企業における実態を確認してみよう。以下のグラフは年商5億円未満の小規模企業層および年商5億円以上~50億円未満の中小企業層に対して、「ファイルサーバ型サービスの活用状況」を尋ねた結果である。小規模企業層や中小企業層はIT管理/運用の体制が十分ではない。そのため、ストレージ機器を自ら所有する必要がないオンラインストレージサービスへの期待も大きいということになる。だが、セキュリティ面のリスクなどをまったく考えずに利用していると、情報漏えいなどの思わぬ事態を招く可能性もある。そのようなことがないように、実態を踏まえながら今後の取り組みについて考えていこうというのがここでの主旨だ。
【次ページ】オンラインストレージサービスを有効活用する3つのステップ
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