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- 2012/11/08 掲載
HEMS・スマートハウスビジネスの最新動向、IT連携で期待されるECHONET Liteも拡大
経産省 佐脇紀代志氏、神奈川工科大学 一色正男教授ら登壇
ビジネス参入が加速、ECHONET Lite認証試験支援センターが始動
いまエネルギー分野では、電力会社が電力を供給するための「電力システム」、利用者がどのように電力を利用しているのかを知る「スマートメーター」、そしてビルのエネルギー管理を行うBEMS、家のエネルギー管理を行うHEMS、工場のエネルギー管理を行うFEMS、そしてこれらを含めた地域全体のエネルギー管理を行うCEMSなど、それぞれのポイントでエネルギーを効率的に管理する「EMS」(Energy Management System)が注目されている。これらを連携・調整できるプレイヤーを社会に生み出すことが経産省の大きな目的だと佐脇氏は語る。
実際、同省では平成23年度にエネルギー管理システム導入促進事業として300億円の予算を確保し、BEMS導入企業の一括管理を行う節電事業者「BEMSアグリゲータ」の育成や、電力の見える化・家電機器の制御などにより家庭内の節電を推進するHEMSについて支援してきた。佐脇氏は今後、「どうやってボリューム感のある市場、稼げるビジネスにするか。世界に向けて挑戦できる武器にしていくか(が課題)」と政府の認識を示した。
スマートハウスやスマートコミュニティというと、以前は「省エネ」を中心に語られることが多かったが、いまは省エネに加えて、太陽光発電でつくる“創エネ”や、EVの蓄電池に蓄える“蓄エネ”なども視野に入る。
当然この中にも情報活用やコンピュータ的な処理が求められており、HEMSを推進していくためには、さまざまなメーカーの家電を共通でつなげて制御する標準インターフェースが重要になる。その通信規格の1つとして策定されているのが、日本発の「ECHONET Lite」である。
そしてHEMSを流通させるには、どのIT機器が標準規格に対応しているのか判断できる機関も必要だ。そこで、スマートハウスで用いられるIT機器同士を接続すべく、認証センターの立ち上げに尽力している人物がいる。神奈川工科大学の一色正男教授だ。
「我々の課題は“公知な標準化インターフェース”を活用した環境整備だ。世界標準に向け、ガイドラインの策定や工事の方法の整備を、フリーな大学の立場から経済産業省の支援をいただきながら進めている。」(一色氏)
具体的な活動には、前述のECHONET Lite相互接続環境の整備が挙げられる。来年3月の本格運用に向け、すでに神奈川工科大学内にECHONET Lite認証試験支援センターがつくられており、試験室や設備関連のβ版テストも11月下旬からスタートする。
各メーカーが機器を持ち込み、テストや自己認証が行える機関だ。また新規参入事業者向けのHEMS開発支援キットの開発や、安全性を考慮したHEMS・接続機器の運用ルールづくりなども国際展開を視野に進めていくという。
【次ページ】HEMS4000軒、BEMS160万平米、EV2000台でCO2を30%削減
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