Rapyuta Roboticsは物流に関わる全体をロボットで扱うことを目指していて、自動フォークリフトなども開発しているが、現在、特に注力している事業がピースピッキングの領域で用いる、自律移動型の人協働ロボット(AMR:Autonomous Mobile Robot)の導入だ。AMRとは、工場や倉庫で一般に用いられているAGV(Automatic Guided Vehicle、自動搬送車)とは異なり、移動のためのガイドテープの敷設などの必要がなく、歩き回る人がいる環境で、ロボットも人も混在して動くことができるロボットのことを指す。日本国内ではRapyuta Roboticsのほか、GROUNDやSyriusジャパンなどが展開している。Rapyuta Roboticsでは「コア部分から自社開発している」という。
倉庫の自動化・ロボット活用というと、アマゾンに代表されるような棚ごと動かすGTP(Goods to person)型を連想する人が多いと思う。あるいは「AutoStore」のような自動倉庫を挙げる人もいるだろう。実際、SGホールディングスも佐川グローバルロジスティクスの蓮田営業所や次世代型大規模物流センター「Xフロンティア」で、中国GEEK+(ギークプラス)製の棚搬送ロボット「EVE」を導入している。また「Xフロンティア」には自動倉庫の「AutoStore」も導入されており、そこではRightHand Robotics(本連載バックナンバー参照)のピースピッキングロボットを同時に活用する予定とされている。GTPとピッキングロボットの併用は注目の取り組みだ。