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- 2019/02/05 掲載
グーグルが実践、「正しいスマートシティの作り方」
フロスト&サリバン連載~産業別に見るICTのインパクト~
日本政府の「スマートシティ」政策
2018年8月、国土交通省都市局は「スマートシティの実現に向けて」を発表した。「Ⅲ.都市の課題とまちづくり分野において活用される新技術」において、活用される新技術として下記が例として挙げられている。(1)通信ネットワーク技術とセンシング技術
(2)分析・予測技術
(3)データの可視化技術
(4)上記を活用した新たな応用技術
また、2018年11月には、内閣府が「スマートシティの構築を通じた Society 5.0 の実現」を発表した。その中で、「スマートホスピタリティ」「次世代都市交通システム」「移動最適化システム」など、9つのプロジェクトが実施中であることが公表されている。
スマートシティ実現の最大の壁
これらの発表資料では「技術を中心に考えるのではなく、課題解決を目的とした技術導入が重要である」というポイントが強調されている。これらのポイントそのものには違和感はない。むやみやたらにテクノロジーだけを導入して、活用されることなく市民の税金が使われることを防ぎ、「何が課題なのか」を深堀した後に、実際に使われるソリューションを導入することは、言うまでもなく重要である。
しかし、重要であるはずの「課題の深堀り」が、ソリューションを明確化できるレベルにまでできている都市や行政がどのぐらいあるだろうか。スマートシティの最終的な目的が、そこに住む市民のQOL向上にあるとすれば、その市民がどのようなことを考えており、何を望んでいるのか、想像以上に多くの取り組みを、時間を使って実施する必要があるだろう。もしかしたら、それはテクノロジーの開発以上に重要といえるかもしれない。
【次ページ】アルファベット子会社が実践する「スマートシティの作り方」
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