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- 2016/01/25 掲載
ガスや水道、銀行CISOが語るセキュリティ戦略、「経営層が大きく関わるようになった」
「何も隠すことがない」総ガラス張りのミーティングルーム
デロイト・スペインがバルセロナに開設したeCICは、バルセロナ市の「22@」という地域に位置する。バルセロナeCIC所長を務めるザビエル・グラシア氏によると、同地区はバルセロナにおけるシリコンバレーのような地域で、多くのIT系スタートアップ企業がオフィスを構えているという。
スペインのデロイトで、ITエンタープライズ・リスクサービスのマネージングパートナーを務めるアルフォンソ・ムール氏は、「サイバーセキュリティに関するデロイトのグローバル戦略をけん引しているのはスペイン、カナダ、米国の三カ国。顧客に対しては、グローバルな視点で情報を提供するとともに、地域に即した活動でサポートしていく」と語る。
カタルーニャ州の州都であるバルセロナは、スペイン第1の港湾・工業都市であり、本社機能を有する大手企業も少なくない。グラシア氏は、「大口顧客対応の観点から考えても、バルセロナにeCICを開設するのは自然な流れ」と語る。
一般的にSOCは、顧客企業のセキュリティ機器の稼働状況をリモートから監視する。しかし、グラシア氏によると、物理的に近くにいるメリットは大きいという。その1つがセキュリティ・ベンダーの最新製品を、実際に試用できるラボの存在だ。
バルセロナeCICには、IBM、Intel McAfee、スペインのセキュリティ・ベンダーであるBuguroo等専用の個室が設けられており、最新のセキュリティ機器が配備されている。各ベンダーからはセキュリティスペシャリストが派遣されており、eCICに常駐している。
【次ページ】公共インフラを担当する企業のCISO(最高情報セキュリティ責任者)らが登壇
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