- 2012/02/08 掲載
関西流ベタベタIT商法の挑戦83~地域NO.1歯科医院の切り札
合同会社 関西商魂 代表 中森勇人
ターゲットを絞り客層を広げる
寄田院長は「10年前から『感動・感謝・ワクワク楽しい』を合い言葉に、地域に密着した歯科医療のあり方を研究してきました。その結果、痛い治療をするのではなく、虫歯になりにくい口腔ケアに行き着き、12歳までの子供を対象としたカムカムクラブを立ち上げました。会員はスタンプラリーやイベントを通し、ゲーム感覚で健康な歯を維持していくのです。現在、クラブ会員は700名を越えています」と話す。子供たちのために、クリニックではイベント企画や飾り付け、ポスター作成やホームページの制作などクラブ活動のための専門職を配置している。その肩書きは“感動クリエータ”や“スマイルクリエータ”、“健康プロモーター”などユニークだ。
特にホームページの制作には力を入れており、携帯サイトでは院長の予防歯科へのこだわりが長文にわたり書き込まれている。通常なら嫌気がさしそうなものだが、患者の立場に立ったストーリーが心地よく、不思議と読み進めてしまう。
「スタッフが楽しく働いていなければ、患者様を楽しませることはできません。私の身近な半径3mの人を幸せにすることが、患者様の感動や感謝につながるのです。自身も笑顔を絶やさないようにしていますが、忙しくて苦い顔をしていると、スタッフからスマイルカードを出されます。これはイエローカードと同じ効力を持ち、2回で職場を追い出されます。すでに何回かイエローカードを出され、内心ヒヤヒヤですが、スタッフは逆にニコニコでしたね」と苦笑いの寄田院長。
クリニックでは、40歳以上の女性を対象にした“ウエルカムクラブ”での、健康で美しく豊かな人生を歩む取り組みや、幼稚園での母親教室など勉強会も開催。この地道な活動が評判になり、父兄や祖父母も、口コミで訪れるようになったのだという。
初診でクリニックを訪れた患者には、専門スタッフによるカウンセリングがおこなわれ、検査やレントゲン撮影など1時間かけて治療計画を立て、ようやく治療開始となる。治療終了後は、担当医や衛生士が3ヶ月に一度のケアとカウンセリングを継続。一度クリニックを訪れた患者のほとんどが、一生のお付き合いになるのだという。
歯科医師供給過剰の影響で、今や全国の歯科医院数はコンビニエンスストアの1.6倍(2008年調べ)。少子化や人口減少の影響で、廃院に追い込まれる医院も少なくない。そんな中、ゆめはんな会ではマタニティー歯科や矯正専門歯科、シックで高級感のある歯科医院などをプロデュースし、ターゲットを絞り込むことで患者のニーズに応え、多くの支持を得ている。
「技術だけでは、医院経営は難しい。まずは評判を聞き、『ここは他とは違う』と来て頂くことが大切です。歯科医院は歯を削るところではない。あなたの大切な歯を守るところだという、予防歯科へのこだわりも重要です。そしてちょっとした遊び心。来院した方に、ここの歯科医院は、ビクビク怖いところではなく、ワクワク楽しいと感じてもらえれば、この上ありません」と語る寄田院長は、患者の心にしっかりとトライを決めているようだ。
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