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- 2025/04/17 掲載
【ドイツ取材】製造現場が激変…本場の「AIガチ活用術」が凄いワケ、注目の6社を解説
キートピックス「AI in Industry (産業界におけるAI)」
ハノーバーメッセ2025年でも、イベントの大きなテーマとなっている「スマートファクトリー」の実現方法に関する企業の展示・発表が数多く行われていました。特に、ハノーバーメッセ2025のキートピックスとして「AI in Industry (産業界におけるAI)」が掲げられており、AIの重要性が強調されていました。ここからは、現地で取材した筆者が注目する、AIに関わる企業の展示・発表を紹介していきます。
展示企業(1):EPLAN & Rittal
LohグループのEPLANは、自社のソリューションと、同グループのRittalの標準筐体や工作機械(配線加工機、切削加工機や母線加工機)を連携したショーケースを展開していました。AI技術がいかに企業の前進を後押し、インダストリアル・オートメーションの未来を実現するかを、Siemens、Microsoftとの連携によって進めている実際のプロジェクト事例をもとに紹介していました。
同社は、AIによるエンジニアリングの革新を目指すために、Microsoft Copilotと連携した、EPLAN Copilotを用いて、部品配置の間隔などの条件を入れることで制御盤の部品配置を自動生成する取り組みを進めています。また、その配置情報からRittalが提供すべき筐体のサイズをAIが推測してレコメンドする取り組みなどを進めています。
AIは盤設計において、EPLANプロジェクトで生成した部品表に基づき、制御盤の3Dモデル内の中板に部品を配置するための提案なども行います。
その前提には、EPLANのデータポータルに、部品データがその形状、定格情報などを含め、標準化されたフォーマットできちんと紐付いていることがあり、それらの情報を元に、AIが3Dで盤配置をレコメンドすることが可能となっています。
また、EPLANのソフトウェアの操作方法の提供やEPLANを使った一般的な制御盤設計、製造に関する質問への回答をAI使ってサポートしています。
Siemensとの連携により、エンジニアリングプロセス全体のデジタル化と自動化を企業間にまたがってAIがサポートする取り組みも推進しています。これにより将来的には、AIでの設計支援や個別のソフトウェアの利活用をAIを通じてサポートする事が可能となり、設計変更においても、大きな効果を得る事が可能となると想定されます。
さらに、新規設備の検討やメンテナンス支援における、デジタルツインとEPLAN eVIEW(AR)と組み合わせたショーケースも展示しています。タブレット端末などに搭載されたARを操作し、EPLAN Pro Panelのデジタルツインと実機の制御盤を重ね合わせることで、コンポーネントに関する重要な情報や、回路図のようなドキュメントなどが確認でき、サービスメンテナンス時の対応の効率化を実現しています。
展示企業(2):AWS
AWSでは同社の生成AIモデルあるNOVAを用いた事前学習なしで製品検査するショーケースを展示していました。正常品の映像と検査対象の画像を比較することで、品質検査などでどこが通常のものと違うのかを学習なしで判定するという取り組みです。プロンプトで指示をし、傷などの差を正常品と比較して、判定するといった動作になります。
ただ、処理時間が数秒かかるケースもあるので、全量検査というよりもピックアップ検査などをしているケース、統計的に何分の1つずつ取ってその中にエラーが含まれてなかったら全品OKと判断するといった検査への利用などが想定されます。
展示企業(3):Beckhoff Automation
Beckhoff Automationは、TwinCAT CoAgentを用い、開発時間の短縮や品質向上、ユーザーの機械操作支援などをサポートするショーケースを展示していました。
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