- 2007/01/15 掲載
関西流ベタベタIT商法の挑戦10~ITの本場でネゴする意味
合同会社 関西商魂 代表 中森勇人
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合同会社 関西商魂 代表 中森勇人 |
関西の若手ビジネスマンに「あなたは値切った経験はありますか」というアンケートを取ったところ、約81%の人が「値切ったことがある」と回答した。「何処で値切ったか」については、電気店が50%と圧倒的に多く、続いて飲食店、服屋の順位。変わったところではキャバクラや本屋などもあった。本屋については古本ではなく新刊を値引きさせたとのこと。このようにエグイ客が多いのが、関西の特徴だ。
関西で電気店といえば日本橋のでんでんタウンだろう。ここでの値切り方はさまざまだ。一例を挙げてみると、19,800円の800円をまけさせる「端数落とし型」や、チラシを持っていってそれより安くさせる「比較型」。小物やオプションを付けさせる「おまけ型」など。他にも一店目が二店目より高かったが「せっかく戻ってきたんやから、まけてぇや」と二店目より安くさせる「おねだり型」や、「それやったら止めるは」と言い店員に「待ってください!」と駆け引きに応じさせる「リターン型」などもある。
購入前に“おまけ“になりそうなものを物色し、値切りきった後に「これも付けてや」と奪うように持ち帰る確信犯や、店員の名札を確認し「○○さんの顔でもう一声頼むわ」とダメ押しをするというテクニックを使う者さえいる。極めつけは「今日はエエ天気やからまけて」といって値切る輩。
一方、こういった値切りに応戦する店側はどうだろう。あるベテラン店員は「ネットで調べた価格を強引に提示してくる客にはまけまへん。値引きをする意欲が削がれ、商品説明にも力が入らんのですわ。上手に店員を乗せてベスト価格を引き出すのが値切りのプロですやろ。こういう客は、気がつくと最低価格を割り込んでしまうから気を付けんとあきまへん」と語る。
日本橋の老舗レコード店では、名物店員と呼ばれる男がいる。常連客の顔を見るだけで棚から何枚ものアルバムを抜き出し、客は疑うことなくそのままレジに商品を持っていく。その店員の頭には客の好みや要求が全てインプットされていて、客はその選択に全幅の信頼を置いているのだ。
「値切り値切られ最後はオマケ」。値段交渉がシビアになればなるほど、店員と客の距離は縮まる。つまり、関西人は安く買うことだけでなく店員との会話を楽しむために値切っているわけだ。客は今日も一回の値切りで「二度おいしい買い物」を楽しむのだった。
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