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- 2013/02/01 掲載
関西流ベタベタIT商法の挑戦94~下駄屋のビジネスモデルでヒットを連発
合同会社 関西商魂 代表 中森勇人
困ったときの逆張り商法
実は、澤野工房はジャズ界では知る人ぞ知る有名なレーベル。ケニー・バロンやブライアン・ブレイドなどの大御所から新人のミュージシャンまで、幅広いアーティストのアルバムを手掛けている。では、なぜ履物店がジャズレーベルを始めることになったのか。きっかけは32年前にさかのぼるという。「弟が、ジャズのレコードを求めてヨーロッパへ出かけているうちにフランス人女性と結婚しました。ところが、いざ移住してみると仕事がない。そこで、日本製のジャズのレコードを輸出し、弟を介してヨーロッパのジャズレコード店に売ることにしました。右も左もわからないなかで、国内大手のレコード会社と直談判したのですが、意外にもOK。日本製はジャケットがきれいで音質が良いと評判になり、ヨーロッパ各地から注文が殺到。これを機にミュージシャンやプロデューサー、レコード会社とのネットワークができたのですから、思い切ってやってみるものですね」。
しかし話はここで終わらない。やがてレコード盤はコンパクトディスク(CD)になり、輸出事業からの撤退を余儀なくされる。ここで澤野社長は逆張り商法を繰り出し、レコードの輸出からCDの輸入に切り替えたのだ。
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