- 2007/04/09 掲載
関西流ベタベタIT商法の挑戦16~東京とはひと味違う!ナニワのビジネス処世術 (その2)
合同会社 関西商魂 代表 中森勇人 |
● 見積書の怪
東京人に良く言われるのは「大阪での商売はやりにくい」というセリフ。理由はこうだ。大阪の会社から聞いた予算通りに見積書を書いて送ると、どういうわけか10%引かれてしまうというということ。これは定価があるものでも同じことなのだという。
では、どうすればいいのか。定価のある物は「オープン価格」と表示し、予算に15%上乗せして、5%を「出精値引き」として書く。先方はこれに査定をかけて、10%を引く。ホンマ、面倒な話ですわ。
●消費税はこう理解すべし
現在、日本では5%の消費税が課せられている。しかし、大阪のビジネスパーソンは消費税の意味をこう解釈する。それは、「値切り代」。さらに、言い方がイケている。「ああ、内税やと思てたわ」、これでおしまい。一体、どれだけ値引くと買ってもらえるのですか?
●ケチも武器の内
「もうちょっと、どないかならんか?」は見積書を眺めながら吐くセリフ。それに対して「かないまへんなあ」と端数を落としたりする。これはどの業界でもおこなわれていること。
ある東京のコンサルタントは「大阪人はケチ、まさかコンサル料金を値切られると思いませんでした」とため息をつく。友人のライターは10万円で受けた仕事なのに、振り込まれたのは8万1,000円。先方に聞いてみると1万円値引いて源泉徴収をしたのだという。おまけに「こんなん関西じゃあ当たり前や!」と言われたとのこと。どうもこの地では料金は値切るのが礼儀と思っているフシがあるようだ。
●二重価格のトリック
スーパーなどで見かける二重価格。これは正価を二重線で消して特価を赤字で書いてある値札のこと。実はこの正価がくせ者。この地では、売りたい値段をまず赤字で書いてから正価を書き、わざわざ二重線で消す。
まるで詐欺のようだが、必要以上に安く見えるのも事実だ。ご丁寧に値付けシールも縦方向に長い。 この地の価格は二階建てになっているが当たり前なのであった。
ここまで紹介したように、ナニワのビジネスは、人なつっこい物腰で相手に隙を与え、しっかり負けさせる。エグいようだが、憎めない。それは、何処が押し所で、引き際なのかを皮膚感覚で理解しているからに他ならない。
東京のビジネスマンから、「やっぱり商売は大阪。修行の意味も込めて大阪の会社と取引をさせていただいています」と聞いたことがある。まさに商売のDNAが流れているナニワの地。機会が在れば是非、体験して頂きたい。
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