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  • 2023/11/27 掲載

アンダーアーマーやアバクロの事例から見る「顧客体験(CX)戦略」、鍵は“人”にあり?

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デジタル技術がビジネス変革のドライバーであることは明白だ。しかし、変化を起こすためのドライバーはAIなどの技術ではなく、あくまでも「人」が主役である。顧客や従業員を中心に置き、最新技術を活用することで、革新的な体験を創出し、感動を生み出すことができる。だからこそ、デジタル接点と人の接点の融合により、顧客体験(CX)を高める仕組みを築くことが重要なのである。本稿では、海外企業の先進事例を基にDXを取り入れたCXの創出や「人」を動かす仕組みづくりについて紹介する。
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顧客体験(CX)を高める仕組みとはどのようなものなのか
(Photo/Shutterstock.com)

企業に求められる顧客体験(CX)の最適化とは

 近年、多くの企業は製品やサービスの品質向上だけでなく、顧客体験の最適化にも注力している。良好なCXの提供は、顧客のロイヤルティと満足度の向上をもたらし、リピート購入や口コミを通じて新規顧客を獲得する助けとなるからだ。

 体験(エクスペリエンス)を研究するクアルトリクスの専門機関 XM Instituteの調査では、悪い顧客体験が引き起こす損失額は、世界で約3.1兆ドル(466兆円)という結果が明らかになったという。

 かつて、顧客が悪い経験をした後に別のブランドやサービスに乗り換えるには障壁があったが、デジタル化が進んだ現在では、顧客はあらゆる接点から手軽に代替となるサービスを見つけることができる。

 乗り換えの障壁がなくなったからこそ、良質な体験を提供し、感情的関係を維持・強化することは極めて重要である。

 顧客体験向上の活動には、顧客や従業員などの「人」が中心となる。高度なテクノロジーが存在しても、人が行動し、人に感動を与えなければ意味を成さない。

 次章以降では、世界的なスポーツブランドや顧客体験との関連が薄いと思われる製造業など、海外企業のCX成功事例から、最新技術活用しCXを高める仕組みづくりを紹介する。

この記事の続き >>

  • ・スポーツブランドの事例:手作業を削減し、クリエイティブな作業を優先
    ・アパレルブランドの事例:社員が楽しみながらECサイトの問題を解決
    ・製造業の事例:各部門が協力し、顧客の声にワンチームで対応
    ・人を適切に動かす3つの要素と、行動を支援する4つの「A」とは

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