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- 2019/05/22 掲載
日本一交通量が多い道路はどこなのか? 誰かに教えたくなる道路のはなし
道路の長さは鉄道路線の44倍もある
日本の道路は体内をめぐる毛細血管のように、日本列島の隅々にまで網の目のように張りめぐらされています。道路とは、人や車などの交通のために設けられた通路をいいますが、1952(昭和27)年に制定された「道路法」では、高速自動車国道(高速道路)、一般国道、都道府県道、市町村道の4種類に分類しています。この4種類の道路の合計は、どれくらいになるとお思いでしょうか。日本の面積は、地球の千分の1にも満たない小さな国です。ですから、たとえ日本列島に道路が縦横無尽に走っているとはいっても、長さは高が知れていると思うかもしれません。ところが、日本の道路は驚くほど長いのです。
道路の総延長距離は122万2319km(2016年4月)にもなります。地球の周囲が約4万kmですから、いかに日本にある道路が長いかがわかるでしょう。鉄道路線の総延長は約2万7400km。道路の長さは、その44.6倍もあるのです。
内訳は高速道路が8776km、一般国道は5万5565km、都道府県道は12万9603km、市町村道は102万8375kmです。道路の花形ともいえる高速道路は、道路全体からみればわずか0.7%にすぎません。道路の84%が市町村道なのです。住宅地の中を通っている生活道路は、ほとんどが市町村道だといってもいいでしょう。
ただ、ここでいう道路は道路法で指定された「一般交通の用に供する道」をいい、農道や林道は含まれていません。そのほか自然歩道や登山道、サイクリング道路、私道なども、道路法では道路とみなされていませんから、これらをすべて加えると、日本列島を走っている道路はとんでもない長さになります。
日本の道路は毎日10km近く長くなっている
山林や農地などが宅地開発されて、そこが住宅地になれば新しい道路が生まれます。沿岸が埋め立てられて工業用地が造成されれば、そこにも道路が必要になってきます。1999(平成11)年の道路の延長距離は116万1894kmでした。それが2016(平成28)年には、122万2319kmになっています。17年間で6万425kmも道路が長くなったことになります。平均すると1年間で3554.4km、毎日9.7kmの道路が新しく生まれている計算です。
このように、日本の道路は毎年長くなっているのです。それも半端な長さではありません。1年をトータルすれば何千キロもの長さの道路が、全国各地で新しく生まれているのです。
【次ページ】日本一交通量の多い道路はどこ?
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