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- 2025/04/04 掲載
脱・ドライバー「働かせ放題」の現在地、荷主が「運送会社に丸投げ」を辞め始めたワケ
連載:「日本の物流現場から」
960や430など、コンプラ意識高まる物流業界
松下氏は「今までは残業が発生することを前提とした配車でしたが、最近では960や430をきちんと考慮した配車を行いたいというニーズが高まっています」と指摘する。
960とは、物流の2024年問題の主因である働き方改革関連法によってトラックドライバーの年間時間外労働時間の上限として定められた960時間を指す。
430とは、「4時間運転すると30分の休憩を取らなければならない義務」のことであり、転じてここでは、2024年4月に改正された改善基準告示(ドライバー向けの労務管理規程)全般のことを指している。
言い換えれば、よりシビアにコンプライアンスに順守した配車を行いたいというニーズが増えているということだ。
「今までと同様の輸送量を維持継続したいと考えたときに、『残業しないことを前提とした配車で間に合うのか?』と危機感を抱き、きちんと検証したいという運送会社や荷主が増えています」(松下氏)
本当の2024年問題は「今月から」…?
松下氏は、「運送会社からの引き合いについては、あまり変わりません」と語る。その理由について、松下氏は、以下のように運送会社の心情を説明する。- 物流クライシスが話題になっているが、「対策は荷主が行うもの」という待ちの姿勢の運送会社が少なくないこと
- そもそも物流の2024年問題は年間の残業時間を対象とするものであり、本当の物流の2024年問題が始まるのは2025年4月1日以降だと考えている運送会社が少なくないこと(注)
ただし、一方で人手不足が深刻化し、配車システムに助けを求める運送会社も出始めているという。
「ドライバーがどんどん辞めてしまい、配車担当者が自らハンドルを握らざるを得ない運送会社もあります。こういった運送会社では、『配車業務を行う時間がとれない!』という切実な事情から、配車システムを求めています」(松下氏)
余談だが、ドライバーだけでなく、配車担当者も含めて離職してしまうケースが見受けられる。そもそも、辞めた人員を補充しようと募集をかけてもなかなか代わりは見つからない。だから、同業他社からの引き抜きも盛んになっていると、松下氏は指摘する。
しかしながら、人手不足はどの業界も同じである。そのため、ドライバーの目に付く接車バースに、従業員募集の張り紙を掲示し、ドライバーを自社へ引き抜こうとする発荷主・着荷主も現れている。
こうした中、荷主から「Loogia」導入を検討したいという引き合いが増えているという。実際、「Loogia」ユーザーの6割は、実は運送会社ではなく荷主だそうだ。それはなぜなのだろうか。 【次ページ】荷主企業が「運送会社に丸投げ」を辞め始めたワケ
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