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- 2015/05/01 掲載
日本電産、売上1兆円突破の原動力は“社運をかけて”取り組んだ新事業
永守社長は「通過点」と豪語
「ビジネスポートフォリオ転換」に成功
売上高は初の1兆円、営業利益は初の1,000億円の大台に乗せたが、永守重信会長兼社長は涼しい顔で「ただの通過点」と豪語している。
なお、これまで「資本に比べて負債が多い」と弱点視されてきた財務は、2015年3月期の株主資本比率は55%に達し、目標の「50%超え」を1年前倒しで達成した。CB(転換社債型新株予約権付社債)の株式への転換が進んだためだが、その背景には、好業績や増配、株式分割によってもたらされた日本電産株の株価の上昇があった。
カテゴリー別の業績では、「車載及び家電・商業・産業用」製品グループの売上高が33.2%伸びて4,600億円に達し、増収率が9.8%にとどまった「精密小型モータ」製品グループの3,979億円を初めて上回った。営業利益ベースでは630億円対367億円でまだ差があるが、永守会長兼社長は数年以内に抜くという見通しを示している。とりわけ、電動パワステ用モーター、電動デュアルクラッチ用モーターなど「車載」製品の売上高は前期比65.3%という急成長を遂げて1,970億円に達し、従来の主力、HDDモーターの2,041億円に肉薄している。
2年間で取り組んだ、ビジネスポートフォリオ転換
日本電産は最近2年間の業績V字回復の過程で、「ビジネスポートフォリオ転換」と呼ぶ主力分野の複線化を推進してきた。その結果、車載製品がHDDモーターにほぼ並び、それを追い越そうという勢いになっている。自動車産業向けの需要を加えたことで、業績が電子機器の世界的な景況に左右される体質も改まり、経営基盤はより強固になった。電子部品業界全体を見渡すと、大手6社の2014年度の受注総額は前年度比で約15%拡大し5兆円を超えたとみられるが、同業でも村田製作所、TDK、京セラなどはアップルの「iPhone」のようなスマホ市場の急拡大を追い風に増収を果たしているとも言える。
【次ページ】M&Aも駆使し2020年に売上高2兆円を目指す
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