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- 2014/06/25 掲載
楽天、Amazon、ヤフオク!――モノの価格を比較可能な相場情報サイト「オークファン」
オークファン 代表取締役 武永 修一氏インタビュー(前編)
法科大学院の一期生を目指し、学費を稼ぐために始めたネットオークション
同社が、そもそもオークション市場に注目した理由とは何だったのか。この点について武永氏は、「学生時代にどうしてもお金を稼ぐ必要があったから」と当時を振り返る。
今から14年前の2000年当時、京都大学 法学部の4年生だった武永氏。司法試験を受けようとしていたが、ちょうどその頃、“法科大学院構想(ロー・スクール構想)”というものが登場した。そこで武永氏は、この法科大学院の一期生になることを考えたが、学費など必要な費用を見積もってみると、2年間で600~700万円ものお金がかかることが分かったという。
「2年間で700万円を貯めるためには、1か月に30万円貯める必要があります。塾の講師やゴルフのキャディ、倉庫業など、本当に色々なアルバイトをしましたが、結局そんなことでは貯まらない(笑)。そこでどうしようかと思った時に目を付けたのが、ネットオークションでした」
「固定費ゼロで、仕入れた金額と売れた金額との差益が全て取り分になる。また出品時に掲載する情報量と質を高めることで、落札される値段が大きく変わってくるのが実感できました。やればやるほどその効果をお金に換算できることが、自分と性に合っていました」と武永氏は語る。
これが大学4年生の夏の頃で、それから個人事業主として本格的にネットオークションに取り組み始め、月に30万円の貯金はしつつ、儲かったお金は全て投資に回すというやり方で、売上を拡大していった。
そして1年後には人を組織して、仕入を担当する部隊、写真撮影や採寸をして出品する部隊、落札された後のやり取りなどアフターサービスを担当する部隊の3つに分けて、ライン管理をし始めた。
その後、売上は億を超えるまでに拡大し、武永氏は2004年4月、それまで個人事業主として行ってきたオークション売買のビジネスをそのまま法人化した株式会社デファクトスタンダードを立ち上げ、さらにその3年後にオークファンを設立することになる。結局法科大学院を受験することはなかったとのことだ。
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