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- 2024/03/15 掲載
手数料はまさかのゼロ、家賃支払いでポイ活できる「使いたすぎる」クレカサービスとは
奥瀬なおみ
中国語・英語翻訳者兼フリーライター
アジアの経済ビジネス情報を配信するNNAの中国本土・香港版編集長を経て、DZHフィナンシャルリサーチ中国株部門の前身、トランスリンクの創業時メンバー。現在は中国のマクロ経済や各業界に関するレポートの作成を手掛けるほか、中国株関連書籍の製作にも携わる。
家賃支払いで「ポイ活」できる仕組みとは
現在、日本でも段階的に増えている家賃のクレジットカード支払い。この動きは米国でも同様に広がりつつあるが、その起爆剤となっているのが、ニューヨークに本社を構えるフィンテック界の新星、Bilt Rewards(ビルト・リワード)だ。同社が展開するのが、年会費無料、家賃支払い手数料も無料で、かつポイントが付く米国初のクレジットカード「Bilt Mastercard」(ウェルズ・ファーゴ発行)である。
このカードによる家賃支払いで受け取るポイントは、1ドルごとに1ポイント(旅行と食事の支払いで同3ポイント、2ポイント)で、還元率は基本的に1ポイント=1セント。ポイントの使い道は多岐にわたり、多数の航空会社、ホテル、レストラン、フィットネスクラブや、アマゾンなどでの買い物に利用できる。還元率は下がるものの、家賃の支払いにポイントを充てる、あるいは将来的に住宅を購入する際の頭金に回すことも可能だ。
Bilt Mastercardにはほかにもさまざまな特典があり、たとえば、毎月1日の家賃支払い日、いわゆるレント・デーにこのカードを使って外食、あるいは旅行すれば、獲得ポイントが2倍になる。これは、レント・デーを楽しい日に変える狙いがあるという。
また、同社と全米の主要不動産管理会社が提携する枠組み「Bilt Rewards Alliance」に属する物件の借主であれば、家賃を支払いながら、自らの信用スコアを積み上げることもできる。
クレジットカードのヘビーユーザーが多い米国の場合、高額の家賃の支払いで利用限度額を使い果たす、あるいは借金が発生する可能性もあるが、そこで活躍するのが「BiltProtect」というオプション機能だ。このオプションでは、家賃をリンク先の銀行口座から直接引き落すことで、クレジット利用率を抑制し、信用スコアを落とすことなくカード払いが可能になるのだ。
クレカ支払いが普及してこなかったワケ
米国ではこれまで、借主側に手数料がかかるためクレジットカード払いによる家賃支払いが普及してこなかった。サードパーティのオンライン決済プラットフォームを使ったカード払いは多くの場合可能だが、高額な家賃にさらに手数料(1~3%程度)が上乗せされ、借主側の負担が増す。このため、家賃支払いは、小切手払いや銀行口座からの引き落としが主流だった。
こうした事情のもと、何の見返りもなしにただただ高額の家賃を支払ってきた借主が、手数料が無料で、なおかつポイントも付くBilt Mastercardを歓迎しないはずがない。
また、不動産管理会社や貸主にとっても、家賃のクレジットカード払いによるメリットはある。キャッシュフローの管理や賃貸市場での競争力の強化につながる上に、家賃の値上げがより容易になるという。 【次ページ】収益の「二大柱」とは?
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