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- 2019/06/25 掲載
スマートホーム制御はシェア4割でアマゾンが圧勝、次なる戦いはどこか?
スマートホームを取り巻くさまざまな企業
Resideo社は主にホームセキュリティの部門でソフトウェアを機器メーカーに対して提供する企業で、主要顧客はハネウェルなどのホームセキュリティ大手となる。IFTTTはスマートホームに新規参入する企業に対し、グーグルなどの大手に対抗するためのプラットフォーム構築を提供する企業である。これに対しサムスン・スマートシングス社は、携帯や家電メーカーという立場からスマートホーム市場にアプローチしている。そしてグーグルはネストなどのプロダクトにより市場を開拓する企業という位置づけだ。それぞれがやや異なる立場にある。
グーグルら各社が考える「スマートホームのあるべき姿」
パネルではまずそれぞれが「スマートホームのプラットフォームをどう捉えているのか」が問われた。グーグルのスペーツ氏は「Build Them For All」、つまり「誰もが簡単に使えてライトユーザーからヘビーユーザーまでさまざまな選択肢があるものが望ましい」と答えた。現在多様な機器、デバイスが登場している。顧客が興味を持ち、利用してみたときに、ユーザー・エクスペリエンスが優れていればスマートホーム機器は広がる。逆であれば別の機器、プラットフォームに乗り換えるという「自由度の高さ」が必要だと語った。
しかしResideo社は主な市場がホームセキュリティということもあり、「95%のビジネスはプロによる設置、運営が行われている」とした上で、「顧客にとってベストな製品を選択し提供することが必要不可欠」と主張した。グーグルが得意とするエンターテインメントや便利さの追求と、失敗が命取りとなるホームセキュリティ関連の違いがはっきりと出る発言である。
サムスンは米国ではAT&T社との提携によりサービスを広げているが、「サービスの集約性、フレキシビリティを高めることでそれぞれの顧客が求めるサービスにきめ細やかに対応できることが今後の成功のカギとなる」と携帯電話や家電メーカーとしてスマート家電などに早くから着手してきた強みを見せた。
ユニークなのはIFTTTで、大手に対抗できるプラットフォーム構築がビジネスのメインとなるだけに「いかにブランドと顧客を結び付け、顧客の価値観に変化を与えるかが大切だ」と語った。
スマートホーム機器は価格もそれなりであり、一度購入すれば4-5年は買い替え需要がないというデータがある。その期間に顧客を満足させることができれば、新規企業であっても次の買い替え需要で再び顧客に選ばれるチャンスが生まれる。スマートホームに関しては現在大きな転換期であり、新興企業にとってもビジネスチャンスは残されているという。
【次ページ】スマートホーム機器でシェア4割のアマゾン、2位以降は?
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