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- 2024/01/15 掲載
最近のコンセプトカーあるある「顔にモニター」は何のため?答えに潜む「車の未来」
最近よく見かける「車外のモニター」は何のため?
12日に幕を閉じた世界最大のテクノロジー見本市「CES」で発表された各社の車両に限らずだが、このところ各メーカーのコンセプトカー発表で目立つのが、車体にLEDなどのモニターを設置したモデルだ。代表的なのがソニー・ホンダモビリティの「AFEELA」だろう。そのほかにもメルセデスベンツ、プジョーなど、車外のモニターを設置するモデルは多い。
車内ならばモニターによって搭乗者が情報を得るなどの使用法が考えられるが、なぜ車外に他者から見られることを前提としたモニターが必要なのか。
車名をアピールする、エンブレム代わりになるなどの用途も考えられなくはないが、やはりメインとなる目的は、自動運転が導入された際に歩行者や他の車などに告知することではないだろうか。
公道で実証実験進む米国での「自動運転」事故の現実
自動運転は中国や米国では公道での試験的運用が進んでいるが、米国では2023年GM傘下のクルーズが起こした人身事故により、一時的にクルーズのドライバーレス車両によるタクシー運営が停止になるなど、完全自動運転に疑問を投げかける事態が起きた。米NHTSA(米高速交通安全委員会)によると、2022年の1年間で自動運転や高度運転支援技術(ADAS)を使用中の車両が起こした交通事故件数はおよそ400件で、最も多かったのがオートパイロットなどのADAS機能を備えたテスラ車だった(2位がホンダ、3位はスバル)。
このうち完全自動運転車両が起こした事故は130件で、ウェイモ、トランスデブ、オルタネート、クルーズなどの名前が挙がっている。2023年は9月末の時点でカリフォルニア州内だけで100件以上の事故が報告されている。
しかし走行距離と事故件数を比較すると、ドライバーレス自動運転車両による事故は走行距離100万マイルあたり9.1件で、有人車両が普通に引き起こす事故と比較するとかなり低い数字であることは確かだ。 【次ページ】「交通事故の94%は人的ミス」それでも75%が自動運転導入反対
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