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マイクロソフト主催のカンファレンス「Microsoft Ignite」へのスポンサー参加を巡って、ちょっとした波乱があった。あるスタートアップ企業のスポンサー参加が認められなかったのだ。その企業の名は「Okta(オクタ)」。アマゾン(AWS)やグーグルが拒否されるならいざ知らず、一スタートアップ企業が参加を拒否されたとあって、逆に注目を集める結果になった。その後、マイクロソフトは対応を一転、Oktaを同カンファレンスのスポンサーとして再度招待した。マイクロソフトの判断をぶれさせたOktaとは、いったいどんな企業なのだろうか。
Oktaを恐れるマイクロソフト
米Business Insiderが報じたところによると、Oktaはスポンサーとして何度もIgniteに参加したにも関わらず、一度追い出されて、呼び戻されたという。参加取り消しの理由は、モバイルソリューション分野での参加企業間の競争が拡大したため。
もちろん同イベントにはアマゾン(AWS)やグーグルといった競合企業の参加はNG。しかし、マイクロソフトが一貫して競合企業をIgniteから排除しているのかというと、そうではない。たとえば、シスコのサービスは、マイクロソフトが提供するSkypeやYammerなどと競合しているが、同イベントの大口スポンサーだ。すなわち、マイクロソフトはシスコ以上に、そしてアマゾンやグーグル並みにOktaを恐れていると言える。
Oktaとはどのようなサービスを手がける企業なのか
Oktaは2009年、セールスフォースの出身のトッド・マッキノン氏とフレデリック・ケレスト氏によって創業されたスタートアップ企業だ。
スタートアップ向けプラットフォームAngelListによると、Oktaは2014年1月に7500万ドルの資金調達に成功している。 投資した中にはAndreessen Horowitz、Greylock Partners、Sequoia Capitalなどの有力機関投資家が名前を連ねる。これによりOktaの価値は12億ドルにまで伸びた。さらに、マッキノン氏はテクノロジーメディアRe/codeに対し、2016年夏に上場を目指すことを明らかにした。
ではOktaはどのようなサービスを提供しているのか。そろそろ種明かしをしよう。Oktaは、ビジネスパーソンがクラウドサービスを利用するために必要な「ID as a Service」を手がけている企業だ。
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