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  • 2023/07/18 掲載

AI株はバブルか?本物か? 数年は持ちたい、勝ち組大本命の「厳選3銘柄」を徹底分析

連載:米国の動向から読み解くビジネス羅針盤

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世界で生成AIブームが巻き起こっている中、コンサルティング大手マッキンゼーが6月、グローバルAI市場の規模が年間2.6~4.4兆ドル(約364~616兆円)になる可能性があるとの予測を立てた。2021年の日本の国内総生産(GDP)が4.9兆ドルだから、国家予算に匹敵する文字通り桁外れのスケールだ。さらに、データ分析の英グローバルデータは、市場が年率21%で成長を続けるとする。これは「AI相場」のバブルなのか。こうした中で、どの銘柄が勝ち組となるのか。成長AI株の長所と短所を考える。

執筆:在米ジャーナリスト 岩田 太郎

執筆:在米ジャーナリスト 岩田 太郎

米NBCニュースの東京総局、読売新聞の英字新聞部、日経国際ニュースセンターなどで金融・経済報道の基礎を学ぶ。現在、米国の経済を広く深く分析した記事を『週刊エコノミスト』などの紙媒体に発表する一方、『Japan In-Depth』や『ZUU Online』など多チャンネルで配信されるウェブメディアにも寄稿する。海外大物の長時間インタビューも手掛けており、金融・マクロ経済・エネルギー・企業分析などの記事執筆と翻訳が得意分野。国際政治をはじめ、子育て・教育・司法・犯罪など社会の分析も幅広く提供する。「時代の流れを一歩先取りする分析」を心掛ける。

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勝ち組大本命の3つのAI銘柄を徹底分析
(Photo/Shutterstock.com)

株価に超作用、莫大すぎる「AIの経済価値」

 マッキンゼーが作成した68ページにも及ぶ報告書「生成AIの経済的な潜在力」は、AIの使途を63のユースケースで予測・集計したものだ。それによると、生成AI利用の75%が、(1)顧客対応、(2)マーケティング・販売、(3)ソフトウェア開発、(4)研究開発の4分野に集中するという。

 たとえば金融業界においては、生成AIが全面的に活用された場合、銀行のカスタマーサービスやマーケティングなどを中心に、年間2,000~3,400億ドル(約28~48兆円)の経済価値を生み出すと、マッキンゼーは予想する。

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金融業界にも莫大な経済価値を生むAIは、株式バブルなのか否か
(Photo/Shutterstock.com)

 こうした銀行のAI化には、仕事の効率化や最適化のためのAIソフトウェアはもちろんのこと、行員に代わって仕事をするAIサーバや、そうした機器で使われるAIに特化された半導体など、広範かつ大きな需要が生まれる。

 小売においても、従業員の労働時間のうち60~70%がAIに取って代わるとマッキンゼーの報告書は予想。その価値の年間規模を、4,000~6,600億ドル(約56~93兆円)と見積もっている。

 さらに、スタンフォード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らが、生成AIツールを与えられたカスタマーサービス担当者5179人を調査したところ、1時間あたりの生産性が、平均で14%向上したという。AIは新商品開発や技術の進歩にも役立つため、多くの産業で需要が高まると予想されるのだ。

 このように、金融や小売などで採用が急増すると見込まれるAIだが、「AI銘柄」と呼ばれる企業は、半導体からサーバ、バイオ創薬、ロボット開発、フィンテック、自動運転など、あまりにも幅広い。中には、EV大手のテスラをAI銘柄に分類するVanda Researchのような投資助言企業が出てくるなど、広義に解釈され過ぎている感もある。

 本稿では、狭義の解釈を採用し、AI発展を支えることになる基礎中の基礎、アルゴリズム開発と半導体に絞った分析をお届けする。

勝ち組大本命のAI銘柄3選

【次ページ】AI銘柄「マイクロソフト・エヌビディア・TSMC」を徹底分析

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