アナリストが警告、巨大テック企業にAIがもたらす影響は？

　マイクロソフトと、グーグルの親会社であるアルファベットは、AI分野の軍拡競争をリードする存在として同じ口調で言及されることが多い。

　しかし、米モーニングスターのシニアアナリストであるダン・ロマノフ氏（マイクロソフト担当）とアリ・モガラビ氏（アルファベット担当）は、「投資家はこの巨大テック企業2社のいずれかの業績にAIがすぐにでも大きな影響を与えるとは考えないほうが良いだろう」と警告する。

　とはいえ、両アナリストとも、AIから長期的に利益を得る最善の方法は、両社のようなすでに市場で強い地位を占め、AIに長年取り組んでいる企業を活用することだという意見に賛同している。両社はこの分野での成功に必要な、重要なハードウェアとインフラを備えたハイパースケーラー（巨大規模のサーバリソースを保有する企業）である。

　では、マイクロソフト株とアルファベット株、いま買うならどちらが良いのだろうか？ 2023年6月27日時点の米モーニングスターの主要投資指標における両社のスコアは以下の通りである。 【次ページ】第1ラウンド：「本来の価値」は？ どちらかは過大評価の現状