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- 2013/12/03 掲載
官民協働のオープンデータ活用で、最大60兆円の新市場創出を目指す-総務省 渡辺克也氏
オープンデータがもたらす3つの価値
JMAホールディングスが開催したオープンデータ推進シンポジウムの基調講演に登壇した総務省 大臣官房審議官(情報流通行政局担当)の渡辺克也氏によると、これまでのICT政策は、ブロードバンドやモバイル、デジタル放送、ユビキタスネットワークなど、世界最先端のICTインフラを整備することに主眼が置かれていた。これに対して今回の成長戦略で目指しているのは、ICTのパワーを使った社会変革にある。
そこでの重要な鍵を握っているのが、「ビッグデータ、オープンデータ、パーソナルデータの3つのデータ活用」、いわゆるスリーDプロジェクトであると渡辺氏は示唆する。
「ビジネス分野だけでなく、社会的な課題解決まで含めたビッグデータ利用分野の拡大・展開を図っていく必要があります。また、グローバルな連携にも配慮した形でのパーソナルデータの活用環境の整備を進めていかなければなりません。一方で、国や自治体などが保有している公共情報のオープンデータ化が強く求められています。これらのデータ活用を三位一体で推進していくことで、ICTによる経済成長と国際社会への貢献を実現し、『世界で最もアクティブな国になる』というミッションを果たすことができます」
なかでも最近急速に関心が高まってきているのが、オープンデータ活用だ。渡辺氏は、オープンデータによってもたらされる、次のような3つの価値を示す。
行政が持っている情報(公共データ)をオープンにすることで、行政の透明性や信頼性を向上する。 公共データを使いやすい形でオープンにすることで、民間での活用を促し、官民協働による公共サービスを実現することができる。 さまざまな事業主体が公共データをビジネス活用することで、新事業や新サービスが創出される。
米国におけるオープンデータの活用事例
米国では、オープンデータの活用がすでに多くのビジネスや公共サービスの領域で進んでいる。渡辺氏は、次のような事例を紹介する。まずは、「Total Weather Insurance」における事例だ。毎日250万地点の気象データを1500億カ所の土壌情報とあわせることで、リアルタイムに保険金を算出したり、購入する保険商品をカスタマイズしたりできる保険サービスである。
同サービスでは保険金が悪天候の状況に応じて自動的に支払われるため、農家側から保険金の請求手続きをとったり、損害を証明したりといった手間がなくなる。こうしたメリットから、同サービスの取扱高は約3兆円に達しており、過去1年で10倍の急成長を遂げているという。
【次ページ】日本でも数々の実証プロジェクトがスタート!
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