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- 2023/05/19 掲載
「部下が指示を聞かない」と嘆くダメ上司が知らない、正しい「仕事の任せ方」
連載:リーダー必携マネジメント術
その“つらさ”は、正しい「仕事の任せ方」を知らない弊害かも
手持ち無沙汰に見えた部下に仕事を任せようとしたけれども、「どうして私がやらないといけないんですか」や「今忙しいから無理です」などと言われ、定時で帰る部下を見送ってから残業して仕事を終わらせた──。「働かないおじさん」などという言葉がある一方で、そんな経験のある管理職の方も少なくないでしょう。あるいは、下記のような会話が日常茶飯事で、日々頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。
「すみません、まだできていません」
「そうか……いいよ。いつできそうだ」
「2日後ですかね」
「分かった。頼むぞ」
このようなやり取りが続くと、部下は「期日までに仕事を終わらせなくても問題ない」「上司の指示を遂行するかどうか自分が決められる」などと勘違いするようになります。チームがこんな状態では、上司は部下に大事な仕事を任せられません。
さらに言うと、このような状態は上司が正しい「仕事の任せ方」を知らないから起きるのです。解決するには、仕事の任せ方を正すとともに、部下との関係を是正する必要があります。
まずは正しい「上司と部下の位置関係」構築から
前提として、部下は上司の指示に従うべきです。部下が上司より年上であろうが、上司より営業成績が優れていようが関係ありません。もし、「部下が納得してくれなければ仕事を任せられない」と思っているのならば、今すぐその考えを改めてください。部下との関係を是正するために、能力に関係なく誰でも守れるルールを作り、それを部下に徹底して守らせることを始めてみましょう。誰でも守れるルールとは、たとえば「出勤したらあいさつをする」や「退社時には机の上に何もない状態にする」などです。
これらは働く姿勢を問うルールなので、我々は「姿勢のルール」と呼んでいます。経営者やチームのリーダーが姿勢のルールを設け、社員が100%それを守る状態になれば、上司の指示がチームに浸透しやすい組織になっていきます。
部下が姿勢のルールを違反したら、その都度必ず指摘してください。何度同じことを言っても改めようとしない部下がいたら、守るまで指摘を繰り返すのです。これが繰り返されると、上司と部下の位置関係ができ上がってくるのです。 【次ページ】部下が疲弊するだけのダメ上司が「指示出し」で怠っていること
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