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年末年始、一年を振り返り、新たな目標を立てる人も多いでしょう。今回は、チームを成長させる「目標」と「評価」について考えてみようと思います。全国3000社に組織コンサルティングを行う識学で上席コンサルタントを務める入澤勇紀氏が、マネジメントする立場なら理解しておきたい、目標設定の仕方と部下を評価する際のポイントについて解説します。
適切な「評価」をするためには、適切な「目標」を
目標と評価は、社員が目指すべきゴールです。どこに向かえばよいか分からないままでは全速力で走ることはできませんから、上司であるマネージャーが目的地をしっかり示してあげないといけません。つまり、「自分はどのような結果を評価するのか。それによってどれくらいの給料が得られるのか」を明らかにすることが重要です。
そこで、まずは「期限」と「状態」を明確にした目標を設定しましょう。こうした目標を我々は「完全結果」と呼んでいます。たとえば「今月31日の17時までに10件の契約を締結する」といったものです。そして、その目標を達成したかどうかだけを評価して、達成のためにどれくらい頑張ったかといった情報は、評価時に一切考慮しません。
「頑張る姿勢や過程を評価してあげないのはかわいそうだ」と思うかもしれませんが、結果だけを評価することによって部下は上司に余計なアピールをせずに済みます。それに、部下が評価に納得できないという不満を抱くことがなくなりますし、誰の目から見ても結果は明白ですから、評価者は1人いればよく、上司と部下の間で評価をすり合わせる無駄な作業をする必要もありません。
もちろん、筆者も部下の頑張っている姿を評価してあげたいという気持ちはあります。とはいえ、本来は正しく努力すれば実績に結び付くはずです。そこを間違えないようにサポートするのも上司の1つの役割だと言えるでしょう。
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