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- 2022/12/12 掲載
「厳しいけど信頼できる上司」と「嫌われるだけの上司」の決定的差。信頼の根源は何か
連載:リーダー必携マネジメント術
「嫌われる上司」「信頼されない上司」のよくある特徴
「嫌われる上司」に最もよくある特徴は、感情を表に出すことだと言えるでしょう。たとえば、部下を大声で怒鳴り付けたり、執拗(しつよう)になじったりする人です。こうした上司は信頼されずに、部下からはひたすら嫌われてしまいます。萎縮してしまった部下が「怒られたらどうしよう」と考えてミスを隠したり、虚偽の報告をしたりするようになるかもしれません。
また、感情を表に出すとは、自分の好みによって扱いや評価を変えてしまうとも言えます。年上の部下には敬語で話すけれども、年下の部下には呼び捨てかつ命令口調で話す上司がいたとしましょう。そういう上司を見たら部下は、「人を見て態度を変える人だ」と思うはずであり、信頼を置くことはありません。
なぜ「さん付け」で統一すべきなのか
上司は感情を表に出さず、部下を平等に扱わないといけません。実に当たり前のことです。そうすれば、昨今問題となっているハラスメントとも無縁でいられます。私の部下には、わが子と同じくらいの年の社員もいれば、私より年齢が上の元経営者もいますが、男性も女性も全員同じように「さん付け」で呼びます。人を見て「くん」か「さん」か「ちゃん」を選ぼうとすると、そこに感情が出てしまうと考えているからです。
感情によるマネジメントを全否定することはしません。社員の感情を揺さぶり、モチベーションを引き上げることが得意な経営者はいます。しかし、このようなマネジメントは再現性がないのです。
社員が増えていったときに、感情によるマネジメントが得意な経営者だけでは部下の面倒を見切れなくなるでしょう。そういう経営者は、部下に対して自分と同じやり方を求めますが、そんなやり方を部下がまねできるわけがありませんよね。
ここまで、感情を表に出さないことの重要性について説いてきましたが、残念ながらそれだけでは部下との間に信頼関係は生まれません。
【次ページ】上司と部下の「信頼」を生むのは○○
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