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- 2025/03/21 掲載
会社で評価される人がやっている「振り返り」の書き方、職種別「例文」で解説
書き始める「前」に確認すべき、2つの“そもそも”
本題に入る前に、業務の振り返りを書く「前段階」の注意点についてお伝えします。それは、自分の評価者が誰であり、どんな役割が求められているのかを正しく認識しておくことです。この2つが判然としていない振り返りや自己アピールは、はっきり言って無意味です。評価者が誰かは分かりやすいとしても、自分の役割が何かを答えられない社会人は意外と多いでしょう。本来、期初の段階で自らの役割を明確にしておきたいですが、気にせず走りだしてしまったとか、上司に尋ねてみたものの役割を曖昧なまま濁されてしまったとかであれば、想像して書くしかありません。
それでも、ポイントが押さえてあれば読み手の印象はだいぶ変わります。
熱意を伝えるために「長いほうが良い」は都市伝説
最大のポイントは何かというと、「端的に客観的事実を書く」ことです。熱意を伝えるために、自身の成果や自己アピールはとにかく長く書くべきだ──そんなふうに思い込んでいる人がいるかもしれませんが、大きな間違いです。だらだらと書いてある冗長な文章はそれだけで読み手にストレスを与えてしまうもの。必要な内容さえ詰まっていれば、短く書いてあるにこしたことがありません。
客観的事実とは、誰が読んでも誤解や錯覚が生まれない、定量的に判断できる内容という意味です。
たとえば、「新規顧客の開拓に力を入れた」は客観的事実ではありません。「一生懸命努力した」など論外です。「2024年度は10件の新規顧客開拓に成功した」のように書きましょう。前期に比べてその数字がどれだけ増えているのかまで書けたらなお良いです。
これが人事職であれば、「2024年度は3年以上の法人営業経験者を3名、第二種電気工事士5名の採用に成功した」のように書けます。
事務職は難しいと考えられがちですが、タスクの期限順守率や改善提案の件数・効果を記載すると良いです。「新しい基幹システムの導入を実行した。システム導入後、事務職メンバー10名の平均残業時間をそれ以前より20%削減した」といった具合です。 【次ページ】振り返りの「3つの基本」、職種別の書き方も紹介
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