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- 2023/01/31 掲載
個人目標ばかりを追う「プレイングマネージャー」が生まれる明確な理由、見直すべきは?
連載:リーダー必携マネジメント術
そもそも存在すべきではないポジション
自分が管理するチームの目標とともに個人の目標まで設定されている管理職を「プレイングマネージャー」と定義するなら、そもそもプレイングマネージャーは組織に存在すべきではありません。言うまでもなく、大切なのは「個人の成績」よりも「チームの結果」です。
ところが、チーム目標を達成して50点、個人目標を達成して50点の評価を得られるとすると、マネージャーはチームの成績を無視してでも個人目標の実現に向け、奔走せざるを得ません。
なぜなら、他のメンバーが1,000万円売れるかどうか分からないのに、マネジメントに自分のリソースを割いていたら、個人目標まで達成できなくなり、結果的に50点の評価さえ得られなくなる恐れもあるからです。
個人目標を達成したなら、少なくとも50点には届きます。ならば、まずはそちらに時間を使おうするのが人間の心理でしょう。
プレイングマネージャーありきの「いびつな目標設定」の弊害
ここには非常に大きな問題があります。極端な例ですが、マネージャー個人で1,000万円売り上げ、他のチームメンバーはわずか10万円の売り上げに終わったとしても、50点の評価がマネージャーには与えられるのです。あるいは、プレーヤーとして優秀な人であれば、1人で1,000万円どころか2,000万円の売り上げをたたき出し、チーム目標と個人目標のどちらも達成しようとします。つまり、本来の役割であるマネジメントをほったらかしにしてしまう人が出てくるわけです。そうすると、部下はいつまでたっても成長することができないため、離職は時間の問題でしょう。それに、プレイングマネージャーがいなくなったら、チームは即座に崩壊してしまいます。
もしこのようなマネージャーの立場に置かれてしまったら、どうすべきでしょうか?
【次ページ】いびつな目標を与えられたプレイングマネージャーがまずすべきこと
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