- 2018/04/26 掲載
オムロンが新会社サイニックエックスを新設、慶大教授らと研究開発を加速
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サイニック理論から生まれた新会社
新会社の代表取締役社長 兼 所長には、信号処理や機械学習のアルゴリズム3D画像計測原理や計測アルゴリズムの研究に従事してきた諏訪 正樹氏が就任する。
「『近未来デザイン』のポイントは、未来像をベースに、オムロンの社内だけではなくさまざまなステークホルダーが絡んだ『事業アーキテクチャ』を描ききった上で、それに付随する『技術』『ビジネスモデル』『知財戦略』を策定すること」(諏訪氏)
最先端技術のトップ人財が集う研究所
「これから起きる社会課題に対して、たとえば機械と人との協調・融和、自律性などがカギになる。その要素を近未来デザインのアーキテクチャに盛り込んでいくことは非常にチャレンジング。オムロングループ内だけでは困難であるため、外部の研究者とのオープンイノベーションを図っている。特に、アカデミックな研究現場というよりも、リアルな現場、リアルなデータを使って社会課題を解決する技術革新をしたいという方にご協力いただいている」(諏訪氏)
技術顧問を務める栗原 聡氏は、慶應義塾大学理工学部 大学院理工学研究科 教授。近未来デザインに基づく技術アーキテクチャデザインと技術指導と、オープンイノベーションの具現化案を立案する。
各研究員は、「FA」「ヘルスケア」「モビリティ」「エネルギーマネジメント」の4ドメインを中心に、「ビジネスモデル」「技術戦略」「知財戦略」を統合し具体的な事業アーキテクチャに落とし込んだ“近未来デザイン”を創り出すという。
諏訪氏は「ポスドクの学生やインターンを取り込み、ダイナミックな組織を作っていきたい」とした。
オムロングループは2020年度までに売上高1兆円、営業利益1,000億円を目指す中期経営計画「VG2.0」を掲げており、その達成に向けて研究開発力の向上に力を入れている。2015年にはCTO職を設置し、2018年3月には“近未来デザイン”から戦略策定、事業検証までを一気通貫で担う「イノベーション推進本部IXI」を設立した。
これを支える組織として、「エッジ型AI開発センター(東京・品川)」「ロボティクス開発センター(米国・西海岸)」を相次いで展開しており、今後は既存の「京阪奈イノベーションセンタ」をはじめとする研究開発拠点や各事業拠点が連携していくという。
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