「マーケティングとは経済成長のけん引役だ。マーケティングはものをつくった後のものではなく、何をつくるべきかということそのものになった。最高マーケティング責任者(CMO)は、製造責任者との時間をもっと増やすべきだろう」──都内で開催されたWorld Marketing Summit Tokyo 2016の基調講演で、「現代マーケティングの父」、フィリップ・コトラー教授が指摘した。コトラー教授は日本が抱える課題と、その解決に向けた日本の4つのチャレンジについて語った。
ビジネス+IT編集部 松尾 慎司
ビジネス+IT編集部 松尾 慎司
World Marketing Summitとは、「マーケティングで世界をより良く」をスローガンに、世界各国からのマーケティング第一人者、経営者、マーケティング学者を招き、社会や経済の発展を促すマーケティングの活用について議論する国際会議。今年で5回目の開催となり、日本での開催は3年連続で3回目、そして今年が最後の日本開催となる。
2016年のテーマは「成熟市場で成功するマーケティング/Marketing in the Developed Markets」。日本は少子高齢化の進む先進成熟市場で、その中で人々のニーズは多様化し、企業には次の段階のマーケティングが求められている。そこで今回、国内外の有識者約40名が「成熟市場で成功するためのマーケティング」について、11日、12日と2日間かけて話し合う。