- 会員限定
- 2016/09/16 掲載
自動運転の主役は、デンソーら自動車部品メーカーである
機械学習はすでにコモディティ化
AIも手書き文字認識のように普通の技術となる
2012年ごろには、アルゴリズムが洗練され、コンピュータの性能も上がり、機械学習を多層的に連結したディープラーニングが実用域に入ったとされる。ディープラーニングの普及によって、認識率が90%を超えるアルゴリズムの開発(学習)が容易になり、ここ数年の間に急速に人工知能の製品実装や商用サービスでの利用が進んだ。
今や手書き文字認識や顔認識がそれほど珍しい技術ではなくなっているように、衝突回避の自動ブレーキや自動運転支援技術に利用されている機械学習技術の手法やアルゴリズムも開発のためのライブラリやツールも揃ってきている。
アルゴリズムや機械学習ライブラリは、自動車メーカーや各サプライヤーによってかなり使い込まれ、実装パターンができあがりつつある。だからこそ製品化が進み、量産も可能になってきたわけだ。
限定的な自動運転支援における機械学習は、実はとっくにコモディティ化が始まっていると言われる所以だ
大衆車にも搭載される自動運転支援システム
もちろん、AI技術がこれで終わりということではないし、自動運転の実用化に関しては法律の整備や社会的な受容が十分でないといった問題はある。しかし、技術的にはレベル2の自動運転までは大きな問題はないステージにすでに到達している。スバルは日立オートモーティブシステムズと共同で、独自のステレオカメラの映像から高性能の衝突回避ブレーキ(アイサイト)を開発し、2008年には実車投入している。スバルは、自動運転とは表現していないが、クルーズコンピュータにこの技術を応用し、渋滞時の前車自動追従、自動発進を実現している。
日産自動車は、8月に発売した新型セレナに単一車線での自動運転支援技術を搭載したモデルを用意している。大衆車に、全車速域(仕様上は100k/hで制御を止める)で速度維持、車間維持、車線維持を自動的に行う機能を搭載しことでも注目された。同様の機能は、テスラやメルセデス(自動運転とはせず、ステアリングの介入は最小限に抑えている)など、一部の高級輸入車に実装されている。
セレナの自動運転支援は、モービルアイの単眼カメラによるモジュールを利用している。モービルアイは高度運転支援システム(ADAS)向けのカメラシステムを開発するメーカーだ。独自の画像認識アルゴリズムと専用チップにより、OEM可能な小型モジュールを持っているのが特徴だ。量産も容易であり、独自に自動運転の研究開発を行っている日産自動車だが、セレナにはモービルアイの製品を採用したところからも実力のほどがわかるだろう。
【次ページ】機械学習AIのステークホルダーとしてのサプライヤー
関連コンテンツ
関連コンテンツ
今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。
すべて無料!今日から使える、仕事に役立つ情報満載!
-
ここでしか見られない
2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!
-
完全無料
登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!
-
トレンドを聞いて学ぶ
年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!
-
興味関心のみ厳選
トピック(タグ)をフォローして自動収集!
投稿したコメントを
削除しますか?
あなたの投稿コメント編集
通報
報告が完了しました
必要な会員情報が不足しています。
必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。
-
記事閲覧数の制限なし
-
[お気に入り]ボタンでの記事取り置き
-
タグフォロー
-
おすすめコンテンツの表示
詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!
「」さんのブロックを解除しますか?
ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。
ブロック
さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。
さんをブロックしますか?
ブロック
ブロックが完了しました
ブロック解除
ブロック解除が完了しました