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- 2015/07/23 掲載
ファミリーマートの「逆襲」が始まった
無敵のセブンに「再挑戦」
セブン盤石、ローソン不振の3~5月期決算
セブン-イレブンの国内チェーン全店売上高は1兆436億円で前年同期比7.4%増、営業利益は580億円で前年同期比5.1%増。ローソンの国内チェーン全店売上高は4,806億円で0.3%減、営業利益は153億円で5.7%減。ファミリーマートの国内チェーン全店売上高は4,887億円で8.0%増、営業利益は104億円で27.8%増。サークルKサンクスの国内チェーン全店売上高は2,325億円で2.1%増、営業利益は23億円で14.0%減だった。
今や「コンビニ1強」とも言える無敵のセブン-イレブンは3~5月期としては初めて全店売上が1兆円を突破した。対照的に「ローソンストア100」の直営200店舗をはじめ不採算店舗の閉鎖を進めているローソンは、3~5月期に店舗数が215減少したことが響き減収減益。サークルKサンクスは売上増でも2ケタの減益で不振から抜け出せなかった。
ファミリーマートの業績が急回復した理由とは
その中で、ファミリーマートの単体営業利益27.8%増は伸び率でセブン-イレブンを大きく超え、突出している。単体売上高も8.0%伸びているので、コストカットで利益をひねり出したわけではなく、売上増に伴って営業利益も伸びるという小売業の業績拡大の「王道」を歩んでいる。ファミリーマートと言えば、新規出店計画で「王者セブンにガチンコ勝負を挑んだ」ことが記憶に新しい。2013年度は1500店舗、2014年度は1600店舗の新規出店を計画し、セブン-イレブンの当初出店計画に数字をピタリと合わせた。
しかし2013年度の実績は1355店舗にとどまり、2014年度は3~8月期中間期決算の業績不振を受けて10月に1300店舗に計画を下方修正したが、実績は1120にとどまった。2015年度計画は1000店舗で、セブン-イレブンの計画1700店舗に大きく水をあけられている。すでに新規出店のガチンコ勝負からは降りてしまっている。
4月8日に発表された2015年2月期決算では連結ベースの営業利益が6.7%の減益、経常利益が10.1%の減益となり、8.6%の最終減益。業績的にみて「コンビニ3強」の一角から滑り落ち、「積極出店策の挫折が響いた」と評された。
その決算発表に先立つ3月6日には経営統合という形でサークルKサンクスと同じユニーの傘下入りが報じられ、4日後に正式に発表された。だが、コンビニ業界の熾烈な競争の中、新規出店数でセブン-イレブンに真っ向勝負を挑んで敗れたファミリーマートはダメージが大きく、ユニーの支援を受けてもこのまま沈没していくと思われていた。
それが、わずか3ヵ月後発表の3~5月期決算では、単体で27.8%、連結でも23.3%の過去最高の営業増益という復活ぶり。もちろん業界トップである。連結の四半期純利益は75.8%減だったが、これは前年同期に韓国からの撤退に伴って関係会社株式を売却し、それを特別利益に計上した反動が出たという一過性のもの。連結営業利益10.0%増、経常利益14.5%増、4円増配という通期見通しは変えていない。
【次ページ】なぜファミリーマートの業績が急回復したのか
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