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- 2015/07/02 掲載
Suicaなどの非接触決済、世界でもっとも普及しているのは日本ではない
半数以上の生活者が非接触IC決済を利用、「Tap&Go」で簡単に支払いが可能
2位の国はシンガポールで、利用割合は45%となる。NETSの「ネッツフラッシュペイ(NETS FlashPay)」、乗車券や電子マネーとして利用可能な「EZ-Link」など、国を挙げて非接触IC決済に力を入れている。
オーストラリアでは、Visaが「Visa payWave」、MasterCardが「MasterCard PayPass(グローバルではMasterCard Contactless)」の名称でサービスを展開しており、American Expressも非接触決済を提供している。ただ、各ブランドのサービスの認知よりも、テレビのコマーシャルなどでは「Tap&Go」で簡単に支払いができることをPRしているという。
非接触決済といっても日本の四大電子マネーである、「WAON」「nanaco」「Suica」などの交通系電子マネー、「楽天Edy」のようなプリペイドが中心ではない。最近では、オーストラリアのコンビニエンスストアでプリペイドカードやギフトカードが販売されるケースも増えてきたが、利用率は決して高くはない。多くの非接触決済が、クレジットカードおよびデビットカードに搭載された非接触IC機能を使って行われている。
オーストラリアの40%の端末で非接触取引が可能
Visa、MasterCard、American Expressのクレジットカードを発行する銀行(イシュア)は、コンタクトレス搭載のカードを発行。たとえば、MasterCardブランドのカードは、2007年からコモンウェルス銀行が搭載を開始した。また、銀行が発行するキャッシュカードによる「エフトポス(EFTOPS)」決済の利用者も多いが、同カードでもコンタクトレス決済がスタートしている。現状、デビットカードに比べてクレジットカードのほうが非接触決済の比率は高いが、それはEFTOPSで非接触決済が利用できるカードが限られるためである。
オーストラリアで非接触決済が普及した要因としては、オーストラリア準備銀行(Reserve Bank of Australia : RBA)などによる推進も挙げられるが、MasterCardオーストラリア地区 シニア・ヴァイス・プレジデント&カントリーマネージャーAndrew Cartwrite氏は、「すべてのイシュアが非接触ICカードを発行していること、それにより多くの生活者にカードが行き渡っていること、そして支払いを迅速に行える魅力を加盟店が認知していることが挙げられます」とコメントしている。
【次ページ】2009年はたった10%だったのが、なぜ世界一になったのか
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