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- 2015/09/03 掲載
イオンやジャックス、楽天らが東南アジアで「続々と」決済サービスを提供する理由
三井住友やオリコも追随!
少子高齢化などの影響で国内の決済マーケットは縮小へ?
また、それとともに若年層のクレジットカードの保有率も低下しているそうだ。近年では、クレジットカード会社が量から質への転換を図っていることもあり、20代の保有率は7割程度まで減少しているというデータもある。
そういった背景から、今後経済の発展が予想されるアジアでの展開を模索する決済関連企業が増えている。また、すでにアジアで展開するカード会社の成功を受け、海外展開を模索する企業もある。
国内で海外展開を行い、着実に成果をあげている企業としては、イオンフィナンシャルサービスが挙げられる。1987年に進出した香港では、1990年7月に現地法人を設立し、1995年9月に香港証券取引所に上場。また、1992年にタイ、1997年にマレーシア、1999年に台湾、2000年に中国、2006年にインドネシア、2008年にベトナム、フィリピン、2013年にインドに現地法人や駐在事務所を設立し、事業を展開。
クレジットカードや個品割賦に加え、保険代理店事業、リース事業、サービサー事業など、幅広く展開しており、同社の3~4割の売り上げを占めているそうだ。
クレディセゾンや三井住友カードはシンガポールをハブに
クレディセゾンでは、現地企業や日系企業などと連携してアジア展開を実施。2014年には、シンガポールでハブとなるCredit Saison Asia Pacific Pte. Ltd.(現地法人)を設立し、インドネシア、ベトナム、中国などでの展開を図る。マッチムーブでは、シンガポールに加え、プラットフォーマーとして、フィリピン、ベトナム、インドネシア、タイで銀行やe-wallet事業者などと契約するため、アジアでの事業が可能となる。
ベトナムでは、傘下にベトナム有数のファイナンス会社を持つHo Chi Minh Developm ent Joint Stock Bank.(HD Bank)と包括的資本業務提携し、現地での展開を強化している。さらに、中国では、上海髙島屋のポイントカード開拓の代行などを行うとともに、日本企業と連携してプリペイドカードの展開も積極的だ。
三井住友カードでは、シンガポールに「東南アジア市場調査室」を設置し、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、フィリピンでの展開についてリサーチを実施。三井住友銀行ではアジアでの展開を強化する「アジア・セントリック」戦略をとっているが、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)が銀行を中心にアジアで取り組んでいる方向性と同社事業の足並みを揃えていかなければならないと考えたそうだ。
まだ検討の段階だが、現地で展開する日本の小売業と連携し、クレジットカードを持てない層に対してプリペイドカードを発行するなどを想定。また、観光面ではインバウンド、アウトバンドの強化に取り組む国も多いため、海外から東南アジア各国に訪れる人や逆に東南アジアから海外へ旅行する人にトラベルカードを発行するアイデアもあるそうだ。
東南アジアでの展開は腰を上げたところだが、2020年を境にビジネスの主戦場は東南アジアに移行すると考えており、早い段階で準備を整えていきたいとしている。
【次ページ】オリコやジャックスは国内で培った個品割賦を東南アジアで展開
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