- 会員限定
- 2013/08/19 掲載
イオンリテール 梅本和典社長:オムニチャネル・O2Oへの取り組みとワークスタイル変革
ワークスタイルの変革により、営業担当者の社外活動時間を2倍以上に
SoftBank World 2013で登壇した梅本氏は、2013年3月にイオンリテールの社長に就任、前職でイオンディライトの社長を務めていた人物でもある。
「私は元々イオングループでITの責任者をしていたが、イオンディライトの社長に着任した時、社内の仕事の仕方は、IT活用とはかなりかけ離れていると感じた。また今後ファシリティ会社の最大の競争相手はIT企業になるとも思っていた。そこで社内のIT装備率を高め、競争力を強化していくことを目指した。」
その具体的な取り組みが、“オフィス・コミュニケーション・ソリューション”と銘打った「どこでもオフィス」だ。目的として設定したのは、収益性を上げ、同時にコストも削減し、そして場所に縛られない働き方を実現すること。
iPadを約1000台導入し、モバイルネットワークと組み合わせることで、従業員に柔軟かつストレスのない業務環境を提供しようというもので、コミュニケーション基盤として採用したのは、ビジネス向けグループウェアの基本機能を搭載したクラウド型アプリケーションのGoogle Appsだ。
「イオンディライトの営業スタイルはB to Bで、お客さまへの営業時間をいかに確保できるかが業績に直結する。どこでもオフィスは、移動時のムダ、ムラ、ムリを一切無くしてしまおうという取り組みだ。それによってソリューション型営業への転換を図ろうと考えた。」
また会議や打ち合わせで使う資料は電子化を図り、紙の資料は厳禁にした。営業活動においても従来は紙の資料が中心だったが、iPadを利用した映像による営業に転換した。
「映像はお客さまに説明する際に非常に伝えやすいというメリットがあり、大いに役立っている。」
月額平均で4,100万円を要していたインフラコストも、3,690万円にまで削減することができた。iPadの導入費やOSの移行コストも含めた上でのコスト削減で、約11%のコストダウンだ。
こうしてイオンディライトが実現したワークスタイルの変革は、営業担当者に社外活動時間の大幅な拡大をもたらした。
これまで122名の営業担当者の業務時間は、社内でのメール閲覧や資料作成などの作業に充てられる時間が60%以上を占め、社外活動の時間は33%だったが、これが73%になった。
「もちろんこの73%の中には、社外で行うメール閲覧や電子申請などの業務処理時間も含まれるが、それでも社外活動時間が2倍以上になったことで、これまでは1日に1~2件の訪問件数だったものが、今では4~5件もお客さまを訪問できるようになった。」
今後同社ではシンクライアント環境も導入し、国内に約600か所ある営業拠点を順次、フリーアドレス化/ペーパーレス化して、在宅勤務も可能な次世代オフィス環境を構築していく考えだ。
【次ページ】イオンのオムニチャネル・リテーリング
関連コンテンツ
関連コンテンツ
PR
PR
PR
今すぐビジネス+IT会員にご登録ください。
すべて無料!今日から使える、仕事に役立つ情報満載!
-
ここでしか見られない
2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!
-
完全無料
登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!
-
トレンドを聞いて学ぶ
年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!
-
興味関心のみ厳選
トピック(タグ)をフォローして自動収集!
投稿したコメントを
削除しますか?
あなたの投稿コメント編集
通報
報告が完了しました
必要な会員情報が不足しています。
必要な会員情報をすべてご登録いただくまでは、以下のサービスがご利用いただけません。
-
記事閲覧数の制限なし
-
[お気に入り]ボタンでの記事取り置き
-
タグフォロー
-
おすすめコンテンツの表示
詳細情報を入力して
会員限定機能を使いこなしましょう!
「」さんのブロックを解除しますか?
ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。
ブロック
さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。
さんをブロックしますか?
ブロック
ブロックが完了しました
ブロック解除
ブロック解除が完了しました