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コロナ禍によってリモートワークが新しい働き方として定着しつつあります。「オンライン会議で上司が一方的にしゃべり続けて、時間になり、終わってしまう」「企画案を出し合うはずの会議で社員が衝突。進行役は右往左往するだけで、ほかの参加者は耐えるだけの時間に……」など、オンライン会議の難しさを痛感している人は多いのではないでしょうか。活発なディスカッションが行われるオンライン会議をつくるためのコミュニケーションのポイントを解説します。
オンラインこそ求められる「心理的安全性」
時代のキーワードの1つになりつつある「心理的安全性」は、「サイコロジカル・セーフティ(psychological safety)」を日本語訳した言葉です。
解釈はいくつかありますが、オンラインでの会議や打ち合わせに当てはめて捉えると、「このコミュニティでは自分の思ったことを自由に発言しても、不利益を被らないと感じられる状態」を意味しています。「安心して自由にあれこれ言える雰囲気があるかどうか」とも言えるでしょう。
実際、企業の協力を得てビジネスシーンを観察した心理学の研究によると、「心理的安全性」が担保された会議では参加者の発言量が増える傾向にあり、逆の場合では「話さずに黙っていたほうが安全だ」と感じるため、発言しない人が多くなることがわかっています。
対面の会議ではあなたが意見を言ったとき、向かいの席でうなずいて擁護してくれる仲間がいて、安心感を得られます。でも、画面越しではそうした仲間の反応は感じとりにくく、「ヘンなことを言ったかな」「浮いているかな」という不安感や孤立感が高まりやすくなります。
つまり、オンラインでの会議、打ち合わせにこそ、「安心して自由にあれこれ言える雰囲気」が求められているのです。
進行役になったら言うべき「始めのひと言」
そこで、あなたが会議の主催者、打ち合わせのホスト役になるときは冒頭、「心理的安全性」を担保していることを宣言するよう心がけましょう。
具体的な次のような言葉が、「安心して自由にあれこれ言える雰囲気」をつくり出します。
【次ページ】発言しやすい雰囲気をつくる声掛けの例
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