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- 2018/10/31 掲載
Dell CEOも熱弁、「デジタル変革」でビジネスをデザインし直そう
松岡功「ITキーワードの核心」:第2回「デジタルトランスフォーメーション」
DellのCEOが語った「デジタルトランスフォーメーションのススメ」
「デジタルトランスフォーメーションは、これから全ての企業にとってビジネスの軸となる動きになる」――。こう語るのは、PCやサーバで世界市場のシェアトップを走り続ける米Dell Technologiesのマイケル・デル会長兼CEOだ。同社の日本法人であるデルとEMCジャパン(Dell EMC)が10月19日、都内ホテルで開催した自社イベント「Dell Technologies Forum 2018―Tokyo」の基調講演でのひとコマである。同氏は自身のビジネス経験になぞらえるように、「これまでの30年間、ITはめざましく進歩し、企業のビジネスにとってなくてはならないものになってきた。さらにこれからは、新たに登場してきたデジタル技術によって、ビジネスはもっと進化する可能性がある。そうした観点で、当社も含めて企業は自らのビジネスを根本的に見直す必要がある」と語った。
デジタルトランスフォーメーションは今、まさしくIT分野の変革を象徴するキーワードである。その意味は、IDCの定義をベースに言うと「最新のデジタル技術を利用して、新たな製品やサービス、ビジネスモデル、新しい関係を通じて価値を創出し、競争上の優位性を確立すること」である。
最新のデジタル技術とは、AI(人工知能)、IoT、クラウド、モバイル、ソーシャル、ビッグデータ・アナリティクスなどを指す。
従って、このキーワードは本連載の早い段階で取り上げたいと思っていたところ、ちょうどIT業界の大物の一人であるデル氏がスピーチで熱く語っていたので、今回のテーマにした次第である。
もう1つ、タイミングがよかったのは、Dell EMCがこのイベントを機に「デジタルトランスフォーメーションの進捗状況に関する調査―Digital Transformation Index」の日本企業版(100社)の結果を、2019年初に発表する予定のグローバル企業版(42カ国、4600社)に先駆けて明らかにしたことだ。この調査は、DellとIntelが共同で独立調査機関のVanson Bourne社の協力を得て、2016年に続けて実施したものである。
【次ページ】日本企業のデジタルトランスフォーメーションの進捗状況とは
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