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今から15年前、2002年のエステティック業界の市場規模は売上高で2,343億円(経産省調べ)だったが、2016年現在では3,572億円(見込み、2017年版 エステティックサロンマーケティング総鑑)と約1.5倍の伸び。しかし、同業界の従事者は2万3,944人(2002年)から、2万8,474人(2014)と微増にとどまり、人材不足に陥っている。人手不足対応のカギとなるのが、人材教育と高付加価値化だ。顔コリほぐし専門サロン「Girouette(ジルエット)」代表で、顔コリほぐし整美顔アカデミー理事長の大西正子さんに、そのヒントを探るべく、話を聞いた。
2018年には少子化がエステ業界を直撃
エステ業界の肝といえるのが、従業員の教育だ。薬機法・景品表示法などの厳しいルール化で、効果効能に制約を受けることから、顧客には結果で応えていくしかない。その結果を出すためには従業員のスキルアップは大きな課題だ。
「エステ業界に就職する方の多くは、専門学校などの教育機関を卒業して美容師の免許などを取得していますが、少子化の影響で年々卒業生数が減少しています。中でも18歳の人口が一気に減少する2018年問題はエステ業界に大きな影を落とすことになるでしょう」(大西氏)
1992年に205万人だった18歳の人口は2014年には118万人に激減。さらに高学歴化で18歳の2人に1人が大学進学をするという状況を生み出した。
新規の労働力を見込めないエステ業界にとって頼りになるのが中途採用や既存の人材のスキルアップだ。エステサロン大手のTBCでは未経験者を対象とした研修システムを完備し、学種・学部・学科・専攻等を不問とするリクルート活動を展開している。
しかし、資金に余裕のある大手とは違い、中小事業者や個人経営のサロンで人材教育を充実させるのはハードルが高い。
顔コリほぐし整美顔アカデミーを主催する大西さんは、従業員の教育を進めるために、個人事業主でももらえる助成金の活用を勧めているのだという。
大西さんは、「起業や新規参入を希望される方向けに、国の補助金や助成金、地方自治体が主催している補助金があります。自治体では家賃を補助してくれるものやホームページを作成する費用の補助もあります。うまく活用しするのも一手だと思います」とアドバイスする。
「地方で数店舗の美容室を経営されているオーナーさんの事例なのですが、サービスの付加価値を高めるため、まつげエクステ店の店長さんに顔コリほぐしの資格を取らせたいと相談に来られ、『人材開発支援助成金』の適用を受けました」と話す大西さんの元には起業を目指す人や、副業で稼ぐためにとアカデミーに通う人も少なくない。エステ業界にとどまらず、その周辺のビジネスが付加価値をつけるために顔エステに興味を持っているのだ。
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