• 2017/11/14 掲載

公共事業費が減少に転じる「東京五輪後」、インフラ保全の解決策は“人工知能とIoT”(2/2)

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インフラのどこにIoTやAIを利用するのか

 また調査では、国土交通省の社会資本整備審議会道路分科会 第44回基本政策部会資料を参照。地方自治体のうち、町の46%、村の70%で橋梁保全業務に携わる技術者が存在していないという記載を取り上げ、今後も保全技術者の確保には困難が見込まれると指摘している。

 このような保全技術者不足は、橋梁に限らず、インフラ保全全般における構造的な問題であり、これを代替する仕組みとして次世代型社会インフラITが期待されている。

 調査結果では、IoTやセンサーシステム、クラウド、AIなどを活用した次世代型社会インフラITにおける研究テーマを紹介し、現状では研究段階や実証段階にあるとしている。

 主な研究テーマとして、(1)IoTを活用したインフラ設備の常時・遠隔モニタリングの「ITモニタリング」、(2)インフラ構造物の劣化状態を把握し、スクリーニング業務をAIなどにより効率化する「劣化診断支援」、(3)インフラ設備・機器などが故障する前に修繕するようにアラームを出したり、故障の兆しを早期に発見する「予防保全/故障予知」の3つを挙げている。

 さらに、特に注目される事例をまとめている(表1)。

画像
表1:次世代型社会インフラITの適用事例
(出典:矢野経済研究所 報道発表)



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