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- 2016/05/24 掲載
教えて!corevo!恋愛相談も雑談もするNTTグループの人工知能と2016年度事業展開
ユーザーに合わせたパーソナル機能を全サービスで横展開
B2C事業については、昨年12月からgooのトップページを変更。レコメンド技術を応用し、一人ひとりに最適化された「マイニュース」を提供することで、使えば使うほどユーザーにフィットするポータルサイトになった。この結果、サイト訪問頻度が約7%アップしたという。このパーソナル機能は、教えて!gooやgooブログなど全サービスに横展開された。
AI が恋愛アドバイス
また、AIと検索技術を応用したものとして、教えて!goo AIを活用した新サービスを今年8月からスタートさせる。第1弾として教えて!gooの中で最も人気の高い「恋愛相談」でAIによるアドバイスを実施していく。膨大なQAデータから、ディープ・ラーニングを用いてユーザーの意図を汲み取り、回答を生成するという新しい取り組みだ。
「これまでの人生相談は、大量のQAが検索データに埋もれてしまい、最適な答えを探し出すのに手間がかかりました。また、実際には検索上位の結果しか閲覧できないこともありました。新サービスでは質問意図をディープ・ラーニングで理解し、ユーザー属性に応じた最適な回答を提示してくれます」(若井氏)
たとえば教えて!gooのサイトで、AIに聞いてみたいことを入力すると、いくつかの回答が表示される。そのなかから質問者がベストアンサーを選べば、さらにその情報がフィードバックされ精度の高いものになっていく。この仕組みを利用して、今後は育児や介護などのジャンルなども順次拡大していく予定だ。
B2B2Cの3つの施策。「デジタルマーケティング」「モバイルテストSaaS」「EC向け検索ソリューション」
もう1つ、今年の強力な柱になるのがB2B2Cのサービスだ。この分野では大きく3つの事業を展開していくという。1つ目はデジタルマーケティング事業だ。ここでは、教えて!gooのデータや、検索データを活用し、ユーザーの意図や志向を詳細に推測しながら、最適な広告を表示するオーディエンスターゲティング広告を展開。さらにターゲティング広告をセットにして、アドコンサルにも注力する。コンシューマーへの深い理解を、クライアントの課題解決に活かしていく方針だ。たとえばgooの大量データとクライアント・データをマージし、これまで不明だったユーザー行動を把握し、きめ細かい運用でROIを上げていく。
サイト制作においても、gooで培ったノウハウやUI/UXにより、最適なユーザーナビゲーションを行い、ROIを向上させていくという。若井氏は「まさに入口から出口まで、集客からコンバージョンに至るまで、我々の知見を活かしたマーケティング施策で貢献していきたい」と意気込みを示した。
「Remote Testkitについては、多くの引き合いをいただいています。今回、韓国のNeoITP社と独占代理店契約を結びました。韓国は国策でスマホゲームの海外進出を狙っています。こういった企業と連携し、多くのゲーム企業へ普及・拡大を狙いたいですね」(若井氏)
B2B2Cで3つ目に注力するのが、EC向けの検索ソリューション「goo Search Solution」だ。goo検索のノウハウを一括提供することで、最適な商品を簡単に見つけられるようになり、販売拡大に貢献できるという。
【次ページ】NTTグループのAI技術、corevoが目指すもの
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