- 2014/08/21 掲載
自動販売機市場調査:コンビニや節約志向で微減 ヒートポンプ式が主流に
ただし、消費者の節約志向や、低価格を強みとするスーパーやCVS(コンビニエンスストア)での購入増などの影響は残っており、矢野経済研究所では2014年末の自販機の普及台数を、前年12月末比99.0%の504万1,850台と予測した。
また、東日本大震災以降、飲料メーカー各社の自販機への省エネ・環境対応が一層加速。新たに出荷される自販機はほとんどヒートポンプ式の自販機となっており、普及台数が急速に増加しているという。ヒートポンプ技術とは、空気中の熱を吸収し、熱エネルギーとして利用する技術のこと。冷却時に発生する熱も有効活用し、自動販売機内の製品を加熱することで、消費電力量を数十%削減できる。
なお自販機市場で、現在、最も注目されているのが消費増税の影響。業界のガイドラインは出ているものの、自販機の価格改定は計画通りに進んでいないという。
価格転嫁が進まない要因は、ロケーションオーナーの了解が得られないことや、周辺自販機との駆け引きなどのほか、価格改定が1台ごとに行わなければならない手間などがある。ただし、価格改定の遅れは自販機オペレーター(管理運営会社)の収益に対する悪影響も大きくなることから、価格改定作業が急ピッチで進んでいる。
矢野経済研究所による調査は、2014年5月~6月にかけて実施。直接面談やアンケート調査、文献調査を併用した。調査結果は、「2014 年版 自販機ビジネスの現状と将来展望」として発刊する。
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