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- 2023/10/27 掲載
周りがついてくる上司・離れていく上司の差は何か? 上司を成長させる「2つの方法」
部下に信頼される上司は「部下を勝たせられる」上司
結論から述べますと、周囲がついてくる上司と離れていく上司の差は「部下を勝たせられるかどうか」です。つまり、その上司の下で働くことによって部下が成長を遂げ昇進したり、社内評価が高まって新規事業の中心メンバーに抜てきされたりするようになれば、部下は自然と上司に信頼を寄せ始めます。部下を勝たせることが上司の役目ですから、時には部下にとって耳が痛い指摘も必要です。といっても怒鳴るのではなく、丁寧な口調でたんたんと下記のように事実を伝えるのです。
「あなたは今月の売り上げ目標が100万円でしたが、実績は80万円でした。来月目標を超えるためにどう行動を変えるか、考えてください」
成長とは、できなかったことができるようになることです。そのためには何ができないのかを認識しなければなりません。部下にとってはつらい時間ですが、部下が奮起して壁を乗り越えてくれたら、「あのときの指導があったから成長できた」と思ってくれるのではないでしょうか。
仲の良さで信頼関係を築こうとする上司に欠けている視点
「厳しい指摘をしたら部下に嫌われて信頼関係を築けなくなったらどうしよう」と懸念する人がいるかもしれません。たしかに仲が良ければ信頼関係は生まれますが、果たしてそれが上司と部下の正しい関係でしょうか。そもそも上司は部下に好かれる必要はないのです。社長、部長、課長、平社員という4階層からなる会社を例に考えてみましょう。部長以下の社員にとって自分の上司は分かりやすいですが、社長の上司は会社にはいません。社長にとっての上司は市場です。
では、市場が社長に気に入られるために進んで動いてくれるでしょうか。当然、そんなことはあり得ないわけです。常に社長が市場のために動かなければならず、この原理原則は、社長以下のどの階層にも当てはまります。この事実を社員全員が共有していなければなりません。
とはいえ、過度に自分を恐れる部下との間に信頼関係は築けませんから、上司は「何かあったらいつでも相談してください」という姿勢でいましょう。「今日は上司の機嫌が悪いからクレームの話はしづらいな」などと部下に思わせたらダメです。都合の悪い報告ほど感情を抑え、冷静に部下の話に耳を傾けてください。 【次ページ】上司側の人材を成長させる、リーダーシップを養う2つの方法
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