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- 2017/07/19 掲載
DAC徳久昭彦氏が事例で解説する「データドリブン・マーケティングの3フェーズ」
データドリブン・マーケティングの3つのフェーズ
徳久氏は「従来とは異なるデータドリブン・マーケティングの体制や、新しいテクノロジーの導入が企業に求められるようになってきた。また、社内に散在するデータを統合して活用することも重要だ。今後もビッグデータの活用が進んでいくだろう」と説く。
特に最近では、AIやIoTの登場により、これまでにないデータも増えている。たとえばIntelの自動運転用データ収集装置や、Amazon Echoのカメラ搭載モデルなどのデバイスは、周囲環境や家庭内の膨大なデータを集め、そのデータは新しい分析にも使えるようになるだろう。
徳久氏は、いままさに進展しているデータドリブン・マーケティングの変化を3つのフェーズでとらえている。
フェーズ1:サードパーティの外部データを使い、広告配信の最適化が行える。
フェーズ2:自社や媒体のデータと外部データを連携させる。
フェーズ3:オフラインデータを統合して、データ種別の拡大と高度な施策を打てるようになる。
こうしてデータ解析技術が威力を発揮することになる。
フェーズ1:サードパーティデータの活用
まず徳久氏は、フェーズ1「サードパーティデータの活用」について、月間4.8億ユニーク・ブラウザのクッキーデータを保有するDACのDMP「AudienceOne」を活用し、データ分析を実施した例を紹介した。徳久氏は、ある住宅機器メーカーのオウンドメディアへのLP(ランディングページ)の訪問者が、本当に顧客になり得るのかを調べた。属性の推定により、年齢・性別・職業、EC購入の頻度、趣味・嗜好など、ある程度の顧客像を把握でき、カスタムターゲティングが行える。さらに、LP流入のきっかけとなる検索キーワードを推定してターゲティングを行い、さらにコンバージョン(CV)ユーザーと類似のユーザーを捕捉し、リーチを効果的に増加させたり、リターゲティングにより高精度なCV確率の予測もできた。
徳久氏は美容系案件やトイレタリー案件でも類似のアプローチを行い、「このような施策の結果、通常のターゲティングよりも高い効果が得られた」とし、コンバージョン拡張において、一件あたりの広告費用(CPA)が4分の1以下になった案件があることを示した。
【次ページ】フェーズ2:マーケティングデータの統合 LINE、AI活用事例
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