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- 2016/07/01 掲載
ないネットワークは作ればいい! 「ドローンdeリレー」で作る空の通信ネットワーク
2つのリレー技術を利用した「スマホdeリレー」がベースに
被害を目の当たりにした東北大学の加藤・西山研究室は、災害に強いネットワークをつくるために本格的な研究を震災後からスタートさせた。そして災害時の通信にドローンを利用しようというユニークな「ドローンdeリレー」という発想に行き着くことになる。
この研究のバックグラウンドには、スマートフォンを利用した「スマホdeリレー」という通信ネットワークの基礎研究があった。スマホdeリレーは、通信事業者の力を借りずに(携帯電話などの通信基地局を使用せずに)、近隣のスマートフォン同士でアドホック的にバケツリレーによるネットワークを構成し、直接通信できる技術だ。
西山氏は「開発した専用アプリをインストールすれば、メール、SNS、Web、ファイル共有などをすぐに利用でき、隣接する通信相手が移動すると、リレー方式を自動で切り替えられる注1。山間部や発展途上国など、通信圏外地域での情報伝達はもちろん、工事現場や工場といったエリア内や、アウトドア施設、商業エリアでの情報配信など、多くのシーンで利用できる」と説明する。
スマホdeリレーは、これまで多くの実証実験を行い、着実に進化をとげてきた。当初は研究室レベルのデモを行っていたが、市街地での大規模な実証実験や、東北大学総合防災訓練での試行、移動体(ICTカー、小型無人航空機)による相互接続などを実施し、歩者間での通信も行った。
「スマートフォンさえ持っていれば、誰でも手軽にリレー通信ができることを目指しています。たとえば災害現場の場合、地方自治体などがある中心部では特殊な災害用の通信設備が用意されているかもしれません。しかし問題は、その周りの場所です。人々が避難をしたところには、通信網が寸断されて、すぐには通信する手段がないのです」(西山氏)
【次ページ】ドローンにスマホを搭載し、立体的な通信網を構築できる「ドローンdeリレー」
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