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- 2015/11/09 掲載
コカ・コーラのコンテンツマーケティング、出稼ぎ労働者たちに届けた「ハピネス」とは
テクノロジーを活用した「破壊的な」営業部隊の必要性

ケロッグ経営大学院
名誉教授
アンディ―・ゾルツナーズ氏
「インターネットの出現で、顧客はWebを通じて購買に必要な情報を得られるようになった。米国の製薬業界では、MRがこの10年間で約4万人も減少し、同様の傾向は他の業界でも起こりつつある」
顧客の購買プロセスはWebにより大きく変わっている。上述した製薬業界の例では、かつて、医師との主要なタッチポイントはMRが握っていたが、今は医師が必要なときにいつでも情報を得ることが可能になっている。
こうした外部要因の変化に対応する一つ目のキーワードは「テクノロジー」だ。ゾルツナーズ氏は、新しいテクノロジーを活用し、科学的手法を用いてセールス活動をマネジメントする企業の事例を挙げた。
「カナダの通信機器の会社では、ある商品を購入したAという顧客の購買パターンを分析し、同じような購買パターンを取りそうなBという顧客に、Aが購入した商品をレコメンドしている」
もう一つのキーワードは、「テレマーケティング」だ。ネット時代には非対面の営業スタイルがますます重要性を増していく。
「米国では小売以外のすべての営業マンの42%がテレセールスという数字があり、この数字は今後ますます増えていく。インターネットの普及により、必ずしも対面型のセールスは必要なくなってきた。コスト面でも優位性があり、顧客も好きなときに時間が取れるメリットがある」
そして、こうした営業手法の変化の中で営業マンの役割も「人とつながる、相談できる役割」「ネット、電話、対面などさまざまなチャネルをカバーする役割」に変わっていく。
「今後は2000年代に成人を迎えたミレニアル世代が台頭してくる。テクノロジー、労働力、あらゆる局面でミレニアル世代の活用が課題だ。市場のニーズを見極め、ときとして破壊的なくらいに、営業部隊を変革していくことが必要だ」
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