- 2015/04/27 掲載
マイナンバー対応調査、実施済みはたったの17% 多くの企業で間に合わない恐れ(2/2)
2015年末に間に合わないものは?
マイナンバー対応が求められる2015年末時点で、対応が遅れた場合に想定される事態を、マイナンバーの実施・実施予定・実施想定層に複数回答で尋ねたところ、全10項目のうち、「社内規定・マニュアルが対応していない」が42.9%、そして「従業員の教育・啓発が不十分である」が40.9%で、この2項目が4割台と高かった(図3)。これに次いで、「情報システムの改変が完了していない」、「関連する帳票(法定の調書など)とその要対応箇所を特定できていない」の2項目が上位に並んだ。
2015年3月時点で対応作業の実施率が低いことを踏まえると、政府や業界団体、関連事業者による働きかけが強化されず、このままのペースで進捗した場合、2015年末時点で、こうした事態に陥る企業・団体が続出する恐れがあると日経BPコンサルティングは指摘している。
セキュリティの必要性が認知されていない
マイナンバーの実施・実施予定・実施想定層が、対応する必要があると考えている情報システム(複数回答)の筆頭は「人事・給与システムの改変」で71.4%、2位は「会計・経理システムの改変」で41.4%、3位は「マイナンバー保管システムの導入」で28.3%ある(図4)。4~8位の5項目はいずれも2割台前半でほぼ同じ水準にあった。調査した13項目を、「人事・給与」「会計・経理」などの「業務システムの改変」と、「保管」「収集」などの「マイナンバー用システムの導入」、それ以外の3つに大別すると「業務システムの改変」に関する5項目を合わせると74.6%になり、「人事・給与システムの改変」がその大半を占めた。
これに対して、「マイナンバー用システム導入」に関する6項目を合わせると43.5%になる。この中で最も高い「マイナンバー保管システムの導入」(28.3%)をはじめ、2割台前半に「マイナンバー収集システムの導入」、「マイナンバーにアクセスする権限を管理するシステムの改変・導入」、「マイナンバーを記載する法定書類の出力システムの導入」「マイナンバーにアクセスした記録(ログ)を照会するシステムの導入」の4項目がある。マイナンバー用システムは、特筆して高いものがない代わりに、多様な情報システムが幅広く想定されているという。
「業務システム」と「マイナンバー用システム」の分類に入らないのが「セキュリティシステムの改変」(17.2%)。「マイナンバーを組織として故意に漏えいしたり盗用したりした場合に、企業にも厳しい罰則がある」が、このことの認知度は、マイナンバーの実施・実施予定・実施想定層でも47.6%にとどまった。「セキュリティシステムの改変」に関する必要性の認識が2割弱にとどまっているのは、マイナンバーを取り扱うシステムのセキュリティの必要性について十分に認知されていないことも背景にあるという。
調査は、2015年3月25日から3月28日にかけて、企業の経営系部門、情報システム部門、総務・経理・人事などマイナンバー対応の取り組みが想定される部門の所属者を対象に、Webアンケート形式で行われた。有効回答数は1058件。日経BPコンサルティングが日経コンピュータと共同で調査を実施した。
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