「ペース・レイヤ・アプリケーション戦略」はガートナーが従来から提唱してきた、アプリケーションを使用目的と変更の頻度で分類し、分類ごとに異なる管理とガバナンスのプロセスを定義する手法だ。アプリケーションを「革新システム(SoI:Systems of Innovation)」「差別化システム(SoD:Systems of Differentiation)」「記録システム(SoR:Systems of Racord))」の3つの領域に分類する。
ベース・レイヤ・アプリケーション戦略の考え方
(ガートナー(2024年6月))
要件整理により、記録領域では、業務内容に合わせてシステム開発や機能変更をするのではなく、システムの標準機能に合わせて業務を変えることを指す「Fit to Standard」を、差別化/革新領域では製品のすみ分けやPaaSの拡張を行うことが有効だ。
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